腸活の新常識「発酵性食物繊維」とは?
厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日の食物繊維の摂取目標は21gですが、実際の摂取量は1955年と比較すると約3割も減少しているそうです。
食生活を見直して、上手に食物繊維を取り入れていきたいものです。
そこで、最近腸活で注目されている、「発酵性食物繊維」に着目してみましょう。発酵性食物繊維とは何なのか、発酵食品と何が違うのか、食物繊維研究の第一人者で大妻女子大学教授の青江誠一郎氏に解説いただきました。
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いま注目の発酵性食物繊維とは?
まず食物繊維とはとてもたくさんの種類があり、分類のしかたも分れています。水に溶けやすい「水溶性」と水に溶けない「不溶性」に分類されることなどで知られていますが、いま注目の腸内細菌の働きを助ける視点から見たときに大事なのが、「発酵性食物繊維」となります。これは、腸内細菌のエサとなり、腸内細菌によって発酵されやすい食物繊維のことを指します。
発酵性食物繊維と発酵食品の違いとは?
発酵というと、ヨーグルトや納豆などの発酵食品をイメージする人が多いと思いますが、発酵性食物繊維とは腸内細菌のエサとなり、腸内細菌の発酵を促すものです。さらに腸内細菌が発酵性食物繊維をエサとして発酵することで産出する短鎖脂肪酸に腸内環境の改善をはじめとする健康効果があることがわかっています。
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