生理前・生理中の痒みと更年期との関係性〜原因と対処法を部位別にご紹介〜
3.その他の部位の痒みの原因と対処法
▼頭皮:
ホルモンバランスの乱れにより、頭皮も乾燥しバリア機能が低下し、痒みが生じることがあります。
▼対処法
刺激の少ないシャンプーを選び、乾燥対策として頭皮用の保湿ローションなどを使用します。
▼鼠径部(そけいぶ)やアンダーバスト:
下着の締め付けや縫い目、汗によるムレや摩擦で、かぶれや痒みが起こりやすい部位です。
▼対処法
締め付けの少ない、縫い目やタグのないインナー(特に生理前・生理中は)を選び、汗をかいたらこまめに拭き取るなど清潔を保ちましょう。
▼それ以外の全身のかゆみ:
女性ホルモンが低下すると、全身の皮膚が乾燥し、免疫力も低下するため、皮膚の炎症が起こりやすく、また炎症によるかゆみや痛みを感じやすくなります。
40代以降は、入浴後は、フェムゾーンを含む全身の保湿ケアで乾燥を防ぐことが、かゆみや痛みを感じない生活を送る第1歩です。
保湿剤は、全身用であれば安価な製品であっても大丈夫です。
1日1回全身保湿ケアを習慣化しましょう。
4.まとめ
生理中や生理前の痒みは、ホルモンの影響で肌が敏感になっているサインです。
セルフケアで改善しない場合や、強い痒み、異常なおりものを伴う場合は、感染症や更年期に関連する疾患の可能性もあるため、婦人科や皮膚科へ気軽に相談に行きましょう。
特に40歳以降は、かゆみがなくても、全身の保湿ケアを習慣化して、さらに痒みが強い場合は、更年期障害の可能性もあるため婦人科・女性泌尿器科・女性内科を受診しましょう。
[文:フェムゾーンラボ]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
【関連記事】自覚症状が無くても尿は気づいてる。健康診断で早期発見・早期治療
【関連記事】男性更年期になりやすい人の共通点をご存じですか?今すぐ取り組める対策も
【関連記事】更年期症状の緩和や美肌効果も!女性の味方「エクオール」とは
関口 由紀
女性医療クリニックLUNAグループ理事長、
(株)フェムゾーンラボ社長、
日本フェムテック協会代表理事
医学博士、
経営学修士、
横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学講座客員教授
日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、
日本性機能学会専門医、日本排尿機能学会専門医、日本女性骨盤底医学会認定専門医




