たんぱく質摂取量と筋肉の関係について
代謝回転の観点から
体内のたんぱく質は常に代謝回転を繰り返しています。
▼各臓器のたんぱく質の代謝回転にかかる日数
人間全体:22日〜130日
脳:16日〜150日
肝臓:12日〜140日
腎臓:11日〜180日
筋肉:16日〜100日
このように時間をかけて代謝回転を繰り返しているので、短期間でたくさん食べたから筋肉がつくわけではない、というのもここでわかると思います。
たんぱく質に関してはおそらく、多くの管理栄養士が何かしらの質問を受けたことがあると思います。
繰り返しになりますが、食品やプロテイン飲料などで、たんぱく質をたくさん摂取すれば筋肉がつくわけではありません。
「きちんと否定できる根拠」をもとに、実際の指導をしていかなければなりません。
摂取エネルギー量が足りていない状況で、たんぱく質ばかり摂取しようと思われている方もチラホラいます!
僕が、プロのアスリートを指導するときは、食事だけでなく、練習時間、食事できる環境にあるのかなどを考えます。
スポーツ選手は、試合が重なる時期やオフシーズンでも、タイムスケジュールが変わります。
3食の食事の中で栄養素の確保が難しいときは、栄養補助食品の導入も検討しなければなりません。
もちろん、普段の食事の中での調理方法や、選び方等の工夫もした上での検討です。
指導者としては、栄養素の知識だけでなく、食品の選択の幅も広くないと、ケースバイケースでの提案もできなくなります。
その中で、きちんとした『オーダーメイドの食事アドバイス』をしていくことこそ、本当の栄養指導ではないかなと思います。
プロテインもダメではなく、ケースバイケースで、きちんとした栄養指導ができるように、基本の部分は抑えておきましょう。
参考文献
・理論と実践 スポーツ栄養学 鈴木志保子 著
・食卓の生化学 第2版 三浦義彰 小野直美 橋本洋子
[文:栄養士・管理栄養士の求人情報サイト Dietitian job]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません
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