ショートパットとミドルパットを分析して改善点をみつける
まずはこれが3mの時のストローク軌道です。軽いインサイドインでなかなか良いストロークができています(自分的にはちょっとインサイドに引きすぎていますが…)。そして左に出ている数字がインパクトの瞬間のヘッドの入り方です。プラスの数字がインサイドアウト、マイナスの数字がアウトサイドインを示します。
平均すると0.5度のインサイドアウトなので、フェースが真っすぐに向いていればほぼ真っすぐ飛んでいるということになります。6球目、7球目が1.26と1.62になっていますので、これは他のストロークよりも少しインサイドから入り過ぎているので、これにフェースの向きが右向きで入ってくると右に飛び出すことになります。
そしてこれが1mの時の軌道です。やはりこれを見るとインパクト後にインサイドに入ってくる度合いが3mの時よりも減っているのがわかります。インサイドストレートな感じです。そしてなにより左側の数字(インパクトの瞬間のヘッドの入り方)がすべてマイナスになっています。マイナスということはカット軌道ということです。
カット軌道でフェースが真っすぐなのでちょっと左目に打ち出している感じになります。打ち出し方向の平均値も3mの時には0.0度になっているのですが、1mの時にはカップ内ですが左に大きく打ち出していたり、右に大きく打ち出しているものがありました。
この左右のばらつきはインパクト時のフェースの向きと軌道の組み合わせのパターンによるものです。ある程度ストローク幅がある3m程度のストロークでは大きく右に行ったり、左に行ったりのパターンが出ることはほとんどありません。ですが、小さい動きではインパクト時のフェースの向きと軌道が安定してつくれていないということですね。
これで練習のテーマを絞ることができました。これからどうやったら一定方向からヘッドを入れられるか、フェースの向きを安定させられるかを考えてみたいと思います。
今回は自分の場合でしたが、人によってこのパターンはずいぶん変わってくると思います。
普段のストロークとの違いがわかるとミスの原因もわかって、どういう意識でショートパットを打てばいいかが明快にわかってくると思います。
[文:トータルゴルフフィットネス – ゴルファーのための会員制フィットネスクラブ(https://www.tg-fitness.net/)]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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遠藤 仁史
1965年生まれ。埼玉県出身。北里大学を卒業後、北里研究所にて研究員として働きながらゴルフ/ゴルフクラブに関する知識を蓄積。2010年に ACTEK GOLFを東神田にオープンし、様々なフィッティングを創造しながら活動を始める。自身もアマチュアゴルファーとして試合に出場。競技ゴルファーとしての見地を活かし、様々なレベルのアマチュアゴルファーにゴルフクラブの提案、スイングの分析を行う。特にパッティングに関しては SAM PuttLab を駆使し、パッティングデータを提供。また使い手に合わせたパターの調整なども行う。パターのコレクションは PING の古いパターを中心に300本以上。パター収集家、評論家としても活動中。