「ジャンパー膝」という症状をご存知ですか?
Q:ジャンパー膝に注射を受けようか迷っています。注射は効きますか?
ジャンパー膝に注射をする場合、どんな薬剤を使うかが重要です。
ステロイド製剤というものがあり、炎症を鎮める作用がありますが、ジャンパー膝に打つことはお勧めしません。というのも膝蓋腱のような腱(スジのこと)にステロイドを打つと腱が弱くなってしまい、最悪の場合切れてしまうことがあるからです。
またヒアルロン酸の注射というのがあり、こちらは腱が弱くなることはありませんが、効果もあまり期待できません。結論としては注射はやみくもに受けるのは良くありません。なるべく専門の医療機関で適切に受けることが望ましいです。
Q:ジャンパー膝に効果的なストレッチはありますか?
ジャンパー膝に勧めのストレッチを紹介します。練習後に痛みが出てしまう人は、負担がかかったすぐ後にクールダウンとして行うと効果的です。
その1 大腿四頭筋のストレッチ
片足立ちの姿勢で行います。机や柱などを支えにするほうがバランスを保ちやすいです。ストレッチしたい方の膝を大きく曲げて、かかとがお尻につくようにぐっと曲げます。曲げたほうの足の甲を手で押さえて、その手を引き付けて曲げた膝を後方に移動させます。すると太ももの前側が張ってくると思いますからその体勢を15秒ほど続けます。
その2 腸腰筋のストレッチ
うつぶせでバンザイの姿勢をとり行ないます。伸ばしたい方の足を後方でクロスさせ、反対の足を超えてさたにできるだけ外側に移動させます。伸ばしたい方の手は万歳したままできるだけ前方に伸ばします。すると体幹や股関節のおなか側に位置する腸腰筋が伸びる感覚がありますから、その状態で15秒ほど保ちます。
ここで紹介した以外でも、大腿四頭筋や腸腰筋などをストレッチすると効果的です。ただし痛みが練習後だけでなく日常生活にも出てしまっている場合はストレッチだけでは改善しないことが多いですから、専門の医療機関の受診をご検討ください。
Q:ジャンパー膝を予防する方法はありますか?
上で紹介したストレッチは予防にも効果的です。
また、ジャンパー膝は「使いすぎ」が一つの原因のため、予防としては練習後に痛みが出てしまう状態であれば練習量を減らす必要があります。ジャンパー膝が重症になると、競技生命にかかわる怪我になることもあります。痛くても我慢してプレーするのではなく、痛みが強いようでしたら専門の医療機関にまず見てもらい、評価してもらうことをお勧めします。