なぜ運動で脳は活性化されるのか。脳の活性化の方法をスポーツメンタルコーチが解説!

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[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]

 皆さんは、「運動後に清々しい気持ちになった」「エクササイズ後にメンタルの落ち込みやイライラが吹き飛んだ」といった経験はありませんか。運動後に気分やモチベーションに変化が訪れるのは、運動によって脳が活性化しているためです。

 今回の記事では運動することによって、身体的なメリットだけではなく、脳や認知機能へどのような効果を得る事ができるのか、そしてどれくらいの強度でのエクササイズが必要なのかを、海外の論文ベースで紹介していきます。運動が健康に良いというのは分かるけど、脳や認知機能への好影響については、あまり知らないという方には必見の内容です。普段からスポーツに打ち込むアスリートから、最近運動不足だなと感じている方々まで、実用可能な内容となっておりますので、是非参考にしてみてください。

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BDNFについて

 まず初めに、皆さんはBDNFという伝達物質をご存じでしょうか。

 BDNFは、脳由来神経栄養因子と呼ばれ、脳機能の向上を助けてくれる、たんぱく質の一種です。運動することによって、この物質が脳へと行き渡ることが、脳科学やスポーツサイエンス界では知られています。体を動かすことによって、多くの脳機能が活性化されるのは、このBDNFが深く関わっているのです。

 アメリカ・ピッツバーグ大学の行った研究によると、エクササイズを行うことによって、特に記憶力を司っているエリアである、大脳辺縁系の海馬でBDNFが増え、活性化することが、現代科学によって証明されています。

 そのため、運動によって脳が活性化すると同時に、記憶力の上昇や、新しい情報を脳に留める機能の向上が見込めます。また、老化による海馬の萎縮を防ぎ、歳を重ねた際に脳機能の低下から発生する、認知症などのリスクを防ぐことが可能です。加えて、上記の研究では、鬱病などへの効果も示唆されており、BDNFを脳へ送り込む事は、メンタル的な改善にも役立つ可能性もあります。

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