コロナ禍、酷暑予測で夏バテリスクは急上昇!専門家が推奨する予防食「夏みそ汁」とは?
腸内環境の改善や快眠にも!マルチ・ヘルシーフード「みそ汁」
<解説>北嶋佳奈 氏
管理栄養士・フードコーディネーター・株式会社Sunny and代表取締役
■<みそ汁の魅力>腸内環境の改善にも期待
みそ汁には、夏バテの原因となりうる水・塩分不足、栄養の偏り、腸内環境の乱れなどを解消する効果が期待できます。また、味噌に含まれる「メラノイジン」は強い抗酸化作用をもつほか、食物繊維のように腸内環境を整えるとされるため、さらに夏バテ予防の効果を期待できます。「メラノイジン」は、熟成期間の長い味噌ほど多く含まれています。
■みそ汁が夏バテ予防に良い4つの理由
◇腸内環境の改善
腸内環境が悪化すると自律神経の乱れに繋がります。自律神経が乱れるとイライラしたり、食欲がなくなったりと夏バテの原因になりえます。特に夏場は室内外の温度差が大きいことで、より自律神経が乱れやすいので注意が必要です。味噌に含まれている善玉菌や具材に含まれる食物繊維の働きで腸内環境を整えることができます。
◇栄養の偏りの解消
味噌は、麹由来の酵素で大豆や米等の原料が分解されているため消化吸収がよいだけでなく、みそ汁の場合は、様々な具材の栄養素も一緒に摂れるため、夏バテ予防の効果を期待できます。また、暑い夏は、冷たいものの摂りすぎにより胃腸の働きが低下しがちです。冷たいものを食べる際は温かいみそ汁を合わせることで胃腸の働きを促し、栄養の補給を助けてくれます。
◇睡眠不足の解消
暑さでよく眠れない日が続くと自律神経が乱れがちになり、夏バテの原因となります。良質な睡眠には、「メラトニン」という神経伝達物質を、夜しっかりと分泌させることが大切です。メラトニンの素になるセロトニンはほとんどが腸内で作られているため、腸内環境を整えてくれるみそ汁は、睡眠不足解消の効果が期待できます。さらに、味噌をはじめとした大豆食品には、セロトニンの素となる「トリプトファン」が多く含まれているので、みそ汁は「快眠」のためにも積極的に摂りたい食べ物です。
◇適度な水と塩分の補給
発汗によって失われるミネラルや代謝によって失われるビタミンを摂取することで夏バテの原因にもなる脱水症状を予防する効果が期待できます。みそ汁 として摂取することで、味噌&具材から水とミネラル、ビタミンを同時に余すことなく摂取できるのでおススメです。
温・冷を上手に使い分け。具沢山の「夏みそ汁」レシピ
Mizuki
料理ブロガー・料理研究家・スイーツコンシェルジュ
◇キャベツとハムの冷やし豆乳みそ汁
・豆乳に含まれる鉄分が、酸素を全身に行きわたらせ持久力を向上させてくれる。
・ハムに含まれるたんぱく質は筋肉を作る素になり、脱水の予防に◎
・水分やカリウムが豊富なコーンは暑さで体がほてる、熱がこもる時におすすめ。
<材料(2人分)>
キャベツ…150g
ハム…2枚
コーン…大4
水…200ml
顆粒だし…小1/2
味噌…大1
無調整豆乳…150ml
氷…適量
<作り方>
1. キャベツはざく切りにする。ハムは6等分の放射状に切る。
2. 耐熱ボウルにキャベツ、水、顆粒だしを入れる。ふんわりラップをかけ、600Wのレンジで6分加熱する。
3. 味噌を溶き入れ、ハム、コーン、豆乳、氷を加えて混ぜ、器に注ぐ。
◇トマトと香味野菜の冷やしみそ汁
・スタミナ増進に効果のあるアリシンを多く含む長ねぎが夏バテ対策におススメ。
・大葉が食欲を促進してくれるので、暑さで食欲のわかない時に◎
・豆腐に含まれる鉄分が、酸素を全身に行きわたらせるので持久力を向上。
<材料(2人分)>
トマト…1/2個
絹ごし豆腐…100g
長ねぎ…5cm
大葉…2枚
(茗荷…1個)
乾燥わかめ…2g
水…200ml
顆粒だし…小1/2
味噌…大1
氷水…200ml
<作り方>
1. トマトと豆腐は一口大に切る。長ねぎ、(茗荷)は小口切りにする。大葉は細かくちぎる。
2. 耐熱ボウルに長ねぎ、乾燥わかめ、水、顆粒だしを入れる。ふんわりラップをかけ、600Wのレンジで3分加熱する。
3. 味噌を溶き入れ、トマト、豆腐、氷水を加えて混ぜる。器に注ぎ、大葉、(茗荷)をトッピングする。