早めに予防を始めよう!「変形性膝関節症」になる前に

タグ: , 2020/2/11

膝の動きに関わる筋肉

膝を曲げる筋肉
膝を曲げる筋肉で最も重要な筋肉は「ハムストリングス」です。これは大腿の裏側にある筋肉で、骨盤から始まりすねの骨である脛骨・腓骨まで続いています。ウエイトトレーニングではレッグカールで鍛えることが出来ます。

次に下腿三頭筋です。これはふくらはぎの筋肉で足首を伸ばす筋肉ですが、膝を曲げる時にも使います。

さらに膝窩筋。これは膝裏にある筋肉で、大腿骨の外側から膝裏を通り脛骨の後ろ側につきます。小さな筋肉でそれほど力はありませんが、膝を曲げる際に関節を支える、安定性に関わる重要な筋肉です。

膝を伸ばす筋肉
太ももの前側にある大腿四頭筋が、膝を伸ばす筋肉です。大腿直筋・内側広筋・外側広筋・中間広筋という4つの筋肉の総称なので、「四頭筋」と呼ばれています。大腿直筋だけが骨盤から始まり、他の3つは大腿骨から始まっています。膝のお皿の上で4つの筋肉が1つになり、膝のお皿を覆って、脛骨についています。その為、膝を伸ばすだけでなく股関節を曲げる働きもあります。ちょうどサッカーのシュートを打つような動作で、大腿四頭筋を使います。

症状

変形性膝関節症は、その程度によって症状にも段階があります。

初期
初期では膝の違和感や、何かの拍子に痛むといった程度の症状です。この時期は関節の正面にある「関節軟骨」が擦れ合い、傷ついている状態です。

具体的には、

・階段の昇り降りや立ち上がる時に痛む
・朝起き明けに膝がこわばっている
・正座は出来るけど痛みがある

といった症状で、整形外科へ行っても湿布を出されるだけで終わることもあります。中にはヒアルロン酸注射を打ってくれる先生もいるかもしれませんが、それほど強い痛みではないので、湿布や注射でその場は落ち着くでしょう。

中期
関節軟骨の擦れ合いを繰り返すことで、徐々に関節軟骨がすり減っていき、骨そのものに負担がかかるようになります。動き出しだけだった痛みが持続的なものになり、関節部で炎症を起こすことから膝周りに熱感や腫れを感じ取るようになります。

・こわばりが悪化し、膝を動かしづらくなる
・痛みが持続するようになり、膝に水が溜まる。
・O脚が出始め、進行する。
・膝を触ると熱っぽく感じる。

末期
関節軟骨がほとんどなくなり、骨が露出することから、骨同士が擦れ合い強い痛みが出現します。ここまで来ると炎症も強く、さらにある程度の期間続いているので、骨の変形が進行します。骨同士がぶつかるため膝を曲げられず、歩くのも辛いくらいの痛みが出現します。

治療としては痛み止めやヒアルロン酸の注射を打って対応することが多いですが、変形の程度によっては人工関節に取り替える手術を行います。

・痛みが強く、歩いたり階段の昇り降りが出来なくなる。
・膝が曲がらず正座が出来なくなる。
・O脚がさらに進行する。

どうすれば予防できるのか?

ここまで変形性膝関節症について説明してきましたが、ではどのようにすれば膝の変形を回避できるのでしょうか?

まずは痛みを取り除くこと
前述の通り、変形の原因は痛みです。そして痛み=炎症です。つまり変形を予防するにはまず、痛みを取り除くことが最優先となります。まだ痛みの出ていない人ならこれは気にしなくてよいのですが、すでに痛みを感じている人の場合、整形外科や整骨院で治療を受けることをおすすめします。

市販のシップなどでも効果はあるのですが、関節の痛みは身体の奥深い所での炎症なので、シップだけではあまり効果が出ない事もあります。

筋力強化
膝周りの筋肉を鍛える事で膝の安定性を高めることが出来ます。特にインナーマッスルと呼ばれる身体の深部にある筋肉は骨格を支える為の筋肉なので、変形性膝関節症の予防としては優先的に鍛えておきたい筋肉です。

重たいバーベルを持ち上がたり、坂道をダッシュしたりと、ハードなトレーニングは必要ありません。ゆっくり自分の体力に合わせたトレーニングこそ、骨格の安定性を高める上で重要になります。

関節の動きを整える
筋肉の役割は、例えれば骨格を支える「鎧」です。頑丈な鎧を身にまとっていれば、守られている骨格も安心ですよね。しかし変形性膝関節症を予防するためには、それだけでは不十分です。関節そのものの動きが整っていないと、いくら筋肉で守っても痛みを起こすことはあります。

ストレッチで関節を最大伸展・最大屈曲させることや、お風呂で関節を温めてあげる事で、膝関節の動きがスムーズになり、膝の屈伸をしてもストレスなく動いてくれるようになります。これも膝に痛みを出さない為に必要な事です。

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