陸上リレー、まさかの予選落ちも好材料!東京五輪出場条件は?
東京五輪で金メダルを目指すには、個々の走力向上、そしてバックアップメンバーの底上げが課題になる。くしくも同日、米国で行われた大学選手権で、サニブラウン・ハキームが100メートルで9秒99をマーク(追い風1.8メートル)。桐生の9秒98に次ぎ、2人目の9秒台ランナー誕生に日本中が沸いた。山県も10秒00の持ちタイムで、いつ大台を突破しても不思議ではない地力をつけている。
「これでビビらず、攻めるバトンをやっていきたい」と桐生。今大会の失敗でネジを締め直し、バトンパスに関しては徹底的に練習して精度を上げていくだろう。個人の100メートルではかなわないジャマイカや米国を相手に、技術で勝負ができるのがリレーの醍醐味。もともと勝てなくて当たり前と思えば、1度のミスで下を向くより、ベストのオーダーを組んだ時のニュージャパンへの期待の方がはるかに大きい。
◆リレーの東京五輪への道
出場枠は16チーム。今秋のドーハ世界選手権の決勝進出8チームに出場権が与えられる。残り8チームは規定の期間に出したタイム順で選ばれる。ドーハ世界選手権への出場権は、今大会上位10チーム以外は、記録ランキングの上位6チームに与えられる。
◆近年の世界大会の成績と決勝オーダー
・16年リオ五輪(銀メダル)37秒60=日本新
1走・山県
2走・飯塚
3走・桐生
4走・ケンブリッジ
・17年ロンドン世界選手権(銅メダル)38秒21
1走・多田
2走・飯塚
3走・桐生
4走・藤光謙司
・18年アジア大会(金メダル)38秒16
1走・山県
2走・多田
3走・桐生
4走・ケンブリッジ
※世界記録
ジャマイカ36秒84(12年ロンドン五輪)
◆100メートル日本歴代10傑
①9秒98 桐生祥秀 17年9月9日
②9秒99 サニブラウン 19年5月11日
③10秒00 山県亮太 17年9月24日
③10秒00 伊東浩司 98年12月13日
⑤10秒02 朝原宣治 01年7月13日
⑥10秒03 末続慎吾 03年5月5日
⑦10秒07 江里口匡史 09年6月28日
⑦10秒07 多田修平 17年9月9日
⑨10秒08 飯塚翔太 17年6月4日
⑨10秒08 ケンブリッジ 17年6月23日
◆100メートル世界歴代10傑
①9秒58 ボルト(ジャマイカ) 09年8月16日
②9秒69 ゲイ(米国) 09年9月20日
②9秒69 ブレーク(ジャマイカ) 12年8月23日
④9秒72 パウエル(ジャマイカ)08年9月2日
⑤9秒74 ガトリン(米国) 15年5月15日
⑥9秒78 カーター(ジャマイカ) 10年8月29日
⑦9秒79 グリーン(米国) 99年6月16日
⑧9秒80 マリングス(ジャマイカ) 11年6月4日
⑨9秒82 トンプソン(トリニダード・トバゴ) 14年6月21日
⑨9秒82 コールマン(米国) 17年6月7日
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]