【スポーツメンタル】心も強靭なアスリートの育成につながるレジリエンスの重要性
[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]
皆さんは失敗体験や怪我から立ち直るためにどれほどの時間を要しますか?
強靭なアスリートはフィジカルだけでなく、メンタル面においても優れていることも多いです。 特に、逆境を成長できるタイミングと捉え、困難を困難と捉えないような心の強さを持ったアスリートもいます。 そこでこの記事ではそんな心の強さにもつながる「レジリエンス」について解説します。 心技体ともに優れたスポーツ選手・アスリートを目指す方はぜひ参考にしてみてください。
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レジリエンスとは
心理学におけるレジリエンスとは個人が困難や厳しい状況に直面したときに、それを乗り越えて回復する能力を指します。 レジリエンスの高い人は過度なストレス下や困難な状況に直面しても、うまく対処することができます。 また、状況の打破だけでなく、その状況から学びを得ることができる人もいます。
つまり、レジリエンス能力の高い人は、トラウマになってしまうそうなほどの困難な経験も未来の成功につなげるための知見やスキルを獲得できるのです。 レジリエンスは、困難な状況や危機に適応し、それを生産的な方法で乗り越えるために重要な要素であり、ストレス管理、自己認識、問題解決能力、ポジティブな思考、自己効力感などの要素を含みます。
また、レジリエンスは生まれ持った才能ではなく、個人の経験や行動によって時間とともに成長し変化するため、心理的なサポートやトレーニングを通じて鍛錬できることもあります。
アスリートやスポーツ選手がレジリエンスを鍛えるメリット
アスリートやスポーツ選手がレジリエンスを身につけることで得られるメリットには以下のようなものがあげられます。
高いストレスがかかっても動じにくくなる
スポーツ競技は人によって感じる程度の差はあれど、常にストレスを伴いやすい要因が存在します。 特に、重要な試合や競技においては、プレッシャーに起因するストレスは計り知れないものになることもあるでしょう。 レジリエンスを鍛えたアスリートであれば、こうした状況でも冷静さを保ち、ストレスをうまくコントロールすることが可能になります。これはアスリートがベストパフォーマンスを発揮するための重要な要素であり、競技成績を大きく左右することもあります。
怪我や失敗からの回復につながる
多くのスポーツ選手やアスリートにとって、怪我や失敗はスポーツ・競技において避けては通れない経験なのではないでしょうか。しかし、これらから素早く立ち直ることができるかどうかは、個々のレジリエンスによって大きく左右されます。心理的なレジリエンスが高いアスリートは、物理的な怪我だけでなく、精神的なダメージからも速やかに回復することができます。 競技にもよりますが、一般的にアスリートの競技寿命はそう長くはありません。 高いレジリエンスを身につけることで、競技寿命を伸ばし、最高の成績を追い求めることができるようにもなります。
成長率の維持を促す
アスリートにとって、困難な状況や挫折を成長の機会と捉えることは重要です。レジリエンスの高いアスリートは、どんな逆境であってもポジティブに捉え、事故の学びに活かすことができます。つまり、困難を遭遇した時でも自己の成長を止めることなく、経験を糧にしてさらなる高みを目指すことができるのです。 成長を止めずに競技に挑み続けることができる能力は、アスリートが競技における自身の秘められた可能性を最大限に引き出すための重要な要素です。