離婚の原因第1位?!産後クライシスの原因と対処法

タグ: , , 2021/4/15

「産後クライシス」はなぜ起こるの?

産後クライシスを回避するためには、まずそれが起こる原因を知っておかなくてはいけません。

産後クライシスの原因は、産後女性の身体や心に起こる様々な変化。

1つだけでなく、様々な原因が重なり、引き起こされるのです。

まずは、ホルモンバランスの変化。

妊娠・出産に伴い、女性の身体の中では、他の時期にはありえないようなホルモンバランスの急激な変化が起こります。

このホルモンバランスの激変が、自律神経の乱れを引き起こし、心の状態にも大きな影響を及ぼします。

ただでさえ、育児への不安、環境の急激な変化などで心が不安定になりやすい状況にこのホルモンバランスの変化が揺さぶりをかけ、心の状態は極端に不安定になります。

この状況が深刻化すると、産後うつを発症してしまうこともあるのです。

それに加え、産後の身体は大きなダメージを負い、全身のあちこちが痛み、ボロボロ、ガタガタ。

このボロボロの身体で、出産で使い果たした体力も回復しきらないまま、24時間体制の育児が始まり、疲労が蓄積していきます。

これだけの状況に置かれた産後女性は、心身共に余裕がなくなります。

余裕がなくなると、周りに対して攻撃的になりやすくなるもの。

さらに、母乳の分泌を促進する「プロラクチン」というホルモンには敵対的感情を煽る効果があり、産後女性はまるで「毛を逆立てた猫」のような状態になっています。

その攻撃の矛先がどこへ向かいやすいかと言えば・・・そう、一番身近な存在、夫です。

さて、夫はと言えば・・・妻の心身にまさかこれほどの激変が起きていようとは、知りません。

ただただ、急にイライラするようになった(ように見える)妻、急に自分への態度が変わった(ように見える)妻に戸惑うばかり・・・。

そこでコミュニケーションを上手く取り、妻の状態を理解しようと努め、妻の心身を楽にしてあげるために効果的な手を差し伸べることができれば、産後クライシスは回避できるのですが、それがなかなかに難しいのが、産後クライシスの発生率の高さを物語っています。

一度こじらせて産後クライシスに陥ってしまうと、長引いて深刻化してしまい、やがて離婚に至ってしまうこともめずらしくないのです。

「産後クライシス」を乗り越えるためにはどうしたらいいの?

では、産後クライシスによる離婚の危機を乗り越えるにはどうしたらよいのでしょうか?

もちろん、放っておけば事態は悪化の一途を辿るばかりです。

私のこの状況を察して夫が変わってくれれば・・・妻はそう思ってしまいがちですが、妻からの働きかけなしでは夫はなかなか変わりません。

女性は「察してほしい」生き物ですが、男性は「察することができない」生き物だと割り切って、まず妻から行動を起こすことが、産後クライシスを手っ取り早く乗り越えるカギとなってきます。

そこで、まず行うとよいのは、この2つです。

・自分の心身の変化や今の状態をきちんと理解し、夫にもその知識を伝えて夫婦間で共有する。

・夫や周りの人々の助けが必要であることを言葉にして伝え、具体的に何をして欲しいのかを挙げる。

ただし、この2点を伝えるにも、攻撃的な口調で叩きつけるように話しても、うまく相手の心に伝わりません。

夫の心に伝わるよう、しっかりと向き合い、優しい会話のボールを投げてあげる必要があります。

このためには、妻がコミュニケーション能力を磨き、優しい会話のキャッチボールを行う心の余裕を持つ必要が出てきます。

産後は育児に追われ、大人同士の一対一のコミュニケーションを取る機会も減りがちなため、産後女性がコミュニケーション能力を高める機会は日常生活の中ではあまりありません。

そんな状況下での救いとなるのが、産後ケアプログラムです。

一般社団法人体力メンテナンス協会の産後ケアプログラムには、コミュニケーション能力を上げ、夫婦間のコミュニケーションを円滑に行うワークも組み込まれているため、産後クライシスを乗り越えるのに有効なヒントをたくさん得ることができます。

コミュニケーション能力を上げ、夫と一緒に共通のゴールを目指して手に手を取り合い歩んでいくことができるようになれば、産後クライシスの危機はいつのまにか消え去っていることでしょう。

一度産後クライシスを乗り越えた夫婦は、乗り越える前よりももっと絆が深まっているはずです。

離婚の原因となるかもしれない産後クライシスの気配を感じたら、まず夫にきちんと「伝える」努力をしてみること。

そして、もしうまく伝わらない、と感じたら、産後ケアを受けてみる選択肢を、思い出してみてください。

産後ケアを受けることが全ての産後女性にとって当たり前である世の中になれば、「産後クライシス」も、ひいては「熟年離婚」も、死語になる・・・そんな日が来るのかもしれませんね。





[文:一般社団法人体力メンテナンス協会(http://www.pca-tairyoku.or.jp/)]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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