駅伝大会で車と接触事故、見直し求められる公道レースの運営 過去には箱根駅伝の試走で死亡事故も
今回の一件を教訓にできなければ、次に事故が起きた時は「事件」になる
今回の事故を受け、「公道使用否定派」の意見が爆発した。
「大会を観戦にいったけど警備がずさん。交差点の真ん中に警備員がいて車両を誘導していたけど、青信号で飛び出してきて急停車した車と選手がぶつかりそうになる場面があってヒヤヒヤした。選手の近くを走る車は、ランナーを見たい脇見運転もあるし、高齢者や初心者の運転もあることが想定されているのか疑問」
「テレビで見ていても、車との距離が近く『危ない!』と思うことが何度もある。2年前の箱根駅伝でも事故寸前の場面があった。人の命に関わる問題。取り返しのつかないことになってからでは遅い。根本的に見直すべき」
「なぜ、休日に交通量の多い都市部主要道路を規制するのか意味がわからない。過疎の島や人が少ない山奥、サーキットでやればいい。そんなに走りたければ、マラソン専用コースでも作ればいい」
「ある大会で、足の悪いお年寄りが道路を渡らせてもらえず、数百メートル先の歩道橋に案内されていたことがあった。観戦した後、マナーの悪い人たちがゴミを散らかして帰ったり、運営する側が地元の人に配慮する姿勢を持たないといけない」
「道路は利用者が収める税金で維持しているのに、利用者が不便を強いられる。一般道を使って、他人に迷惑をかけるスポーツってどうなの?」
悲劇を繰り返してはならない。1956年、箱根駅伝の試走をしていた専修大学の小山国夫選手が交通事故で死亡した。現場となった箱根山道の宮ノ下から少し上がった場所に追悼碑がある。その碑の脇を走る路線バスとの空間は30センチ程度しかない。現在、箱根駅伝の試走は禁止されているが、学校のゼッケンをつけず一般人を装って走るランナーは後を絶たないという。
今回の一件を教訓にできなければ、次に事故が起きた時は「事件」になる。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]