挨拶しても無視する人がいる場合、どうしますか?
「挨拶」の重要性 ~挨拶は人の存在を認める行為~
臨床心理士の深瀬と申します。企業研修、職場環境に関する改善提案などを中心に活動しています。今回は「挨拶」についてお伝えします。
皆さんは日頃、職場や家庭で挨拶をしていますか?相手に向き合い、相手の顔を見て「おはようございます」と挨拶するのは、相手がそこに存在していることを示す大切な行為です。無意識であっても、相手に向き合うのは相手を認識していることを示しているのです。
近頃はパソコンでの作業が多いためか、挨拶や会話の少ない職場も増えてきました。そうした職場でも、意識して継続的に挨拶を交わすことで徐々にコミュニケーションが増えていきます。コミュニケーションが増えればお互いにどのような考えを持っているか把握しやすくなりますし、気兼ねなく話ができるようにもなってきます。それが快適な職場環境作りの手助けになります。また、挨拶した時の相手の反応が普段と違うと、「何かあったのかな」と早めに気づくことができ、早めに対応することにつながります。
中には顔や目を見られたり、声を掛けられることが苦痛な人もいます。その場合は、「じゃあ、あの人には声を掛けないようにしよう」と一方的に判断するのではなく、相手は何が苦痛なのか、どのような声の掛け方なら大丈夫なのかなどを相手と話してみましょう。もしかしたら、相手は「声は掛けてほしいけれど、顔を見られるのはつらい」と思っているかもしれません。それなのに周りから声を掛けられなくなったら悲しい気持ちになるのではないでしょうか。良好なコミュニケーションは、双方向の丁寧なやり取りの上に成り立っています。
上記のような事情ではなく、こちらが挨拶しても無視する人がいる場合、皆さんはどうしますか?挨拶や声掛けをやめますか。不快感を抱きつつ挨拶をしますか。人それぞれ考えがあると思いますが、私は相手に無視されても挨拶を続けることが大切だと思います。何事においても、人はどうあれ自分は自分のするべきことを淡々とこなす。それがやがて目標の達成や、人としての成長につながります。ぜひ家庭、職場での挨拶を再度見つめてみてください。