人前で話す、あの緊張感がイヤ・・・。自意識過剰からの脱出法
4.緊張を和らげる対処法
4.1. 注目の圧に対処する
まずは、人の注目が集まるとある種の圧を感じることを知っておきましょう。
知っているだけで、ある程度落ち着いて対処できるものです。
慣れないうちはこの圧を感じるとなんだか怖くなって自分を引っ込めてしまったりします。
けれども、その圧は人が注目すると自然に起こる風圧のようなもの。
風が吹いてきてるだけと思って、その風圧に合わせた力加減で、バランスする姿勢を意識しましょう。
ここでは心理的な姿勢ではなく、実際の身体の姿勢について話しています。
そして圧がかかると、たいてい身体のどこかに力が入って呼吸も浅くなっているので、ゆっくりと深い呼吸で力を抜きます。力が入っている箇所を呼吸で緩めるイメージでやるといいでしょう。
4.2.「伝える」を思い出す
こうしてある程度バランスを取ったら、そこでの目的を思い出しましょう。
そもそも「相手に何かを伝える」のが目的でしたよね。
感謝や愛情、新しいアイディア、自分なりの意見や感想、伝えたかったことがあるはずです。まずはそれを思い返して明確にしましょう。
これがぼんやりしてしまうこともよくあることです。
そうすると、たいてい圧に飲み込まれて自意識過剰にまっしぐらです(笑)。
4.3. 意識を相手に向ける
次にそこに集う人たち、相手を観察しましょう。
・そこにいるのはどんな人たちでしょうか
・何を目的に集まっているんでしょうか
・何に関心がありそうでしょうか
・どんな話が好きでしょうか、嫌いでしょうか
どんな人達か察しがついたら、伝えたいことは、どうすればより伝わるでしょうか?
相手に意識を向けて感じてみます。
話している最中も相手に伝わっているかどうか、相手の様子を観察します。
このとき相手に伝わっていればよりいいですが、伝わっていなくてもかまいません。
話が伝わるかどうかは相手によるところが大きいので、気にしすぎないことも大切です。
ここで重要なのは、相手の様子を観察して相手に意識が向き続けることです。
伝わってるかどうか心配になって自分に意識が戻っているのに気づいたら、もう一度相手に意識を向け直しましょう。
相手の方により多くの意識が向けられれば、その分緊張は和らぎます。
テクニックとして、目線を使うのも有効です。
目線がさまよってたり手もとに戻っていたら、相手へ向け直します。
このとき相手の目を直視するとかえって緊張してしまうこともあるので、口元や喉元、ある程度距離があるなら体全体を捉えるほうがよいでしょう。