「令和初の国賓」トランプ大統領、波紋広がる金正恩委員長へのメッセージ

　このツイートの伏線にあるのは、来年の米大統領選に出馬表明し、トランプ大統領と対立関係にある民主党のバイデン前米副大統領の発言だ。バイデン陣営は米フィラデルフィアで１８日、出陣式と銘打った選挙集会を開催。そこでバイデンは「われわれはプーチンや金正恩のような独裁者や暴君を包容する国民なのか。そうではない。だが、トランプはそうだ」などと演説。これに北朝鮮が猛反発した。

朝鮮中央通信は２１日の論評で、〈われわれの最高尊厳を冒涜する妄言を口にしたことは大変な政治的挑発〉〈決して許さない〉と噛みつき、こう非難した。

〈米国内で彼の出馬を巡り、知能指数が低いマヌケという嘲笑とともに、過度な期待をしない方がいいとの見方がやまないのは決して偶然ではない〉

たしかに、トランプ再選を後押しするかのようだ。ただ、トランプ大統領の北朝鮮問題に対する関心は薄れつつあるという。

「トランプ大統領は当初から、北朝鮮の非核化をやり遂げるという強い意思を持っていたわけではなかったようです。北朝鮮に対し、米本土を射程圏内に収めるＩＣＢＭ（大陸間弾道ミサイル）の発射実験をやめさせればOKぐらいに考えていた。今月上旬に北朝鮮が弾道ミサイルを発射しましたが、短距離だったため、問題意識が低いようなのです」（外務省担当記者）

金正恩朝鮮労働党委員長は４月の最高人民会議（国会に相当）で「年末までは忍耐強く米国の勇気ある決断を待つ」と３回目の米朝首脳会談実施に期待を寄せていたが、果たしてどうなるか。

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[文/構成:ココカラネクスト編集部]