あの五輪を逃したから変われた 佐藤優香(トライアスロン)
2017.08.01
あの五輪を逃したから変われた 佐藤優香(トライアスロン)
ジュニア、ユース時代から世界のトップで活躍してきた佐藤優香選手(所属:トーシンパートナーズ、NTT東日本・NTT西日本、チームケンズ)。2010年にシンガポールで行われた第一回ユースオリンピック大会で金メダル獲得するも、2012年ロンドン五輪出場を逃す。2016年リオデジャネイロ五輪では日本選手最高位の15位に。
また、2013年にアルゼンチン・ブエノスアイレスで行われたIOC総会では、東京五輪招致のプレゼンテーションの舞台に安倍首相、猪瀬都知事(当時)に挟まれ登壇。2020年東京五輪の”招致の舞台”と”本番の舞台”の双方に立つ唯一のアスリート。
トライアスロンは水泳・自転車ロードレース・長距離走(スイム・バイク・ラン)の3種目を一人で連続して行い争う耐久競技。心と体のモチベーションやコンディションについて語ってもらいました。
ポイントは、
●ロンドン五輪を逃して意識が変わった。
●集中しているときは周りの景色がモノクロ。だからカラーに見えてくると・・・。
●レースの日は必ず朝にカレー。エネルギー切れがなくなった。
●モチベーションの源は東京オリンピック、レースと順位。
●体重コントロールに気を遣う。体脂肪がスイムとランで・・・。
●夢を確実に掴むためのことを考え、妥協せずに優先順位をつける。
あの悔しさがあったから リオへ行けた
― 18歳のとき、ユースオリンピックでいきなり世界の頂点に。しかし、その後はロンドン五輪出場を逃すなど、もどかしい状態が続きました。そのときのモチベーションはどうだったのですか?
他の選手がどんどん上がってきて、自分は全然結果を出せない。ロンドンにも行けず、本当に悔しかった。今思えば、あの時が気持ち的に一番きつかったですね。
でも、あの悔しさがなかったらリオに行けなかったと思います。すごく苦しかったんですけど、あの時に苦しい思いをしてよかったんだな、と今は思うんです。
― ロンドン五輪を逃して何が変わったのですか?
意識が変わったんです。練習の向き合い方。それまでは練習するのも嫌いだったんです。悔しい経験をして、「この苦しい練習をしないと自分は強くなれない」と思うようになりました。それが大きく変わったところですね。