井上尚弥はなぜ陥落? ウシク、クロフォードとの“三つ巴”の様相になるPFP論争に米記者が持論「僅差のトップ3だ」

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ネリ戦を制して2年ぶりの防衛を果たした井上。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 歴史上でもハイレベルな争いになっている。ボクシング界の階級を超えた格付けランク「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」を巡る論争だ。

 とりわけ注目を集めるのは、米老舗専門誌『The RING』のPFPだ。「最も価値がある」と評されるそれなのだが、トップがここにきて目まぐるしく入れ替わっている。今月9日(現地時間)には、3日前にルイス・ネリ(メキシコ)の挑戦を退けて2年ぶりの防衛を果たした世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が1位に選出された。昨夏以降でトップに君臨していたWBAスーパー・WBC・WBOスーパー世界ウェルター級統一王者のテレンス・クロフォード(米国)が抜かれた形だ。

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 だが、わずか9日後に事態は変わった。18日にサウジアラビアの首都リヤドで行われたボクシングのヘビー級世界4団体統一戦で、WBC王者タイソン・フューリー(英国)に判定勝ちを収めたWBA・IBF・WBO統一王者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)が、ヘビー級史上初の世界4団体統一を達成。『The RING』もPFPを更新し、37歳の巨漢戦士を1位に選出。井上を2位に、クロフォードを3位とした。

 身長差15センチ、体重差は12.9キロもあるフューリーと打ち合いを演じ、大半のラウンドで主導権を握ったウシクの試合内容を考えれば、必然の1位評価ではある。だが、あっさりと井上の順位が変動したことで、一部のファンや識者からPFPの在り方に疑問の声が飛んだ。

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