【医師に相談】PRP療法とは何ですか?

タグ: , 2024/11/6

[文:オクノクリニック | モヤモヤ血管による慢性痛治療(https://okuno-y-clinic.com)]

Q:PRP療法とは何ですか?

PRP療法とはPRP(Platelet-Rich Plasma(プレートレットリッチプラズマ):多血小板血漿)を関節内病変などに投与する治療法です。PRPには血漿中に含まれる血漿蛋白や血小板や白血球から放出される成長因子など多種多様な生理活性物質が含まれており、これらによる組織修復と抗炎症作用を期待して治療を行います。PRP療法では患者自身の血液を採取し、PRPを抽出します。

この治療法は、自分の血液を使うためアレルギー反応や副作用が少なく、安全性が高いとされていますが、効果には個人差があり、まだ研究が進行中の分野でもあります。

グロインペイン症候群の原因は多岐にわたり、股関節の問題、筋肉や腱の損傷、神経の圧迫、内臓の疾患などが関与することがあります。そのため、正確な診断と適切な治療を受けるためには、専門家である医師に相談し、MRIなどの適切な検査を受けることが重要です。

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Q:PRP療法はどのようなプロセスで進めますか?

PRP療法は以下のようなステップ、プロセスで進められます。

ステップ1. 初診・カウンセリング
治療を希望する患者は、まず医師の診察を受けます。この段階で、患者の症状や既往歴、治療の目的などが確認され、PRP療法が適切であるかどうかが判断されます。また、PRP療法のメリットやリスクについて説明が行われます。

ステップ2. 血液の採取
血液を採取します。通常、20〜60ml程度の血液が採取されます。採取量は治療部位や目的に応じて異なります。

ステップ3. 血小板濃縮(PRPの抽出)
採取された血液を遠心分離機にかけて、血液中の成分を分離します。このプロセスにより、血漿部分が取り出され、その中の血小板が濃縮されます。この濃縮された血小板が豊富に含まれるプラズマ(血漿)が「PRP」です。

ステップ4. PRPの注射
PRPを治療が必要な部位に注射します。注射の部位は、関節、腱、筋肉、皮膚など、治療の目的によって異なります。

ステップ5. 治療後のケア
治療後、数日間は注射部位に痛みや腫れが生じることがありますが、通常は数日以内に収まります。医師の指導に従って、安静や必要なリハビリを行います。

ステップ6. 効果の確認と追加治療
治療後、数週間から数ヶ月かけて、PRPによる組織の修復が進行します。効果が見られるまでには時間がかかることがあります。必要に応じて、追加のPRP治療が行われることもあります。

Q:PRP療法の副作用やリスクはありますか?

PRP療法は患者自身の血液を使用するため、比較的安全で副作用が少ない治療法とされていますが、全くリスクがないわけではありません。文献あるいは疾病報告等によれば、注射部位の疼痛や炎症、神経障害、反応性の関節炎、筋や腱の断裂、化膿性関節炎の発症が報告されています。

Q:PRP療法は効きますか?

実はまだ議論がわかれています。一部の人にはPRP療法が効いたという実績がありますが、一部の人にはまったく効かなかったと効果に関して散見があります。生理食塩水をうった人と効果はあまり変わらなかった例もあるそうです。

論文によると、実は最近になってPRPが効かない、強い炎症をもった人が打つとよけいに痛みが強くなると報告があります。

強い痛みの原因の一つに、モヤモヤ血管とよばれる異常な血管があると最近になってわかってきました。このモヤモヤ血管を減らす動注治療をすることで、痛みを改善することができます。費用は3万円(税別)とPRP療法よりも安く、2~3分でできる治療です。PRP療法が効かず、痛みで困っている人はぜひ痛みの専門治療で調べてみてください。

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