目前で消えた井上尚弥戦 14針縫う負傷で“ドタキャン”のグッドマンが心境告白「本当にひどい状況で、試合なんてできなかった」

スパーリング中の負傷でグッドマンは井上戦を断念せざるを得なかった。(C)Getty Images
新進気鋭のファイターは、目前まで迫っていたボクシング界で「世界最強」とされる偉才との試合に対する複雑な胸中を明かした。
発信者となったのは、IBFスーパーバンタム級1位サム・グッドマン(豪州)だ。当初、昨年12月24日に同級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)との大一番を予定していたが、来日直前に行ったスパーリング中に左目上の裂傷。陣営が「全員が生気を失った」とした重症によって試合は今年1月に延期となっていた。
【動画】痛々しい左目の裂傷…井上戦を控えたグッドマンの負傷シーン
再起を目指したグッドマンだったが、ふたたびスパーリング中に左目上をカット。今度は全治数か月の大けがを負ったためにドタキャン。試合に向けたハードな練習下で不可抗力の負傷とはいえ、井上戦は中止が決まった。
“怪物”との一戦は、自身が「人生で一番」と掲げたメガマッチだった。これを果たせなかったグッドマンは、今何を思うのか。現地時間3月6日に豪格闘技専門YouTubeチャンネル『Jai McAlister BOXING&MMA』にゲストで出演した26歳は、「あの時は本当にひどい状況で、とても試合に出ることなんてできなかった。最初の切り傷は5針ぐらいで、2回目はもっとひどくて14針も縫ったんだ」と告白。その上で、今の心境を打ち明けた。
「イノウエとの試合ができなかったことには少し落ち込んだよ。でも、今は真っすぐ前を向いて、また正しいことを全てやり直している。リングに復帰するのが楽しみなんだ。ここからは俺にとっては何も変わらない。目標は同じ。とにかくビッグマッチをしたいから、そのために努力している。起こったことを後悔するつもりはない。今は前に進んで、ベルトを賭けて戦える相手と戦いたい」