ポスティング不成立にめげず、翌オフに海を渡った日本人選手たち
ポスティングシステムでメジャーリーグ移籍を目指していた日本ハム・西川遥輝外野手は、交渉期限だった米東部時間2日午後5時(日本時間3日午前7時)までに契約がまとまらず、残留することが決定した。
このオフのメジャーの移籍市場はとにかく動きが遅い。ポスティングシステムにより交渉期限が30日間しか許されない西川には、不利な条件だった。
米CBSスポーツなどは「交渉がまとまらなかったことは決して驚きではない」とも伝えた。
昨季は打率・306、129安打、5本塁打、39打点、42盗塁で、4年連続のゴールデングラブ賞を受賞するなど、走攻守全てで高い数字をマーク。特筆すべきは2年ぶりにリーグトップだった92四球という選球眼の良さで、出塁率は自己最高の・430。出塁率と長打率を足したOPSも自己最高の・825をマークしていた。
ただし、近年のメジャーリーグでは日本選手は投手が高評価でも、野手には厳しい評価が続く。昨季もレイズ・筒香嘉智、レッズ・秋山翔吾が期待を大きく裏切る寂しい数字で終わった。仮に新型コロナウイルスの影響がなかったとしても、素晴らしいメジャー契約を手にすることは難しかったであろう。
日本人選手でポスティングシステムでの移籍が不成立に終わったのは、昨オフの広島・菊池涼介に続き8人目で9例目。菊池も満足なメジャー契約が得られずに、広島に残留。年俸3億円プラス出来高の4年契約を結び、「メジャー断念」かつ「生涯カープ」とも言える大型契約を結んだ。