葛(くず)の驚くべき効果効能とおいしいレシピ
日本のハーブとして古来より親しまれてきた葛(くず)。葛餅や葛湯、漢方薬の葛根湯(かっこんとう)などでおなじみの葛の根には、さまざまな効能があります。葛の働きや選び方、レシピをご紹介します。
葛の効能
葛はマメ科の植物で、日本全土の日当たりの良い野原や荒地などに群生しています。晩夏から初秋にかけて紅紫色の花を咲かせ、秋の七草の一つに数えられています。
葛には、大豆の成分としても知られるイソフラボンやサポニンが豊富に含まれています。イソフラボンは女性ホルモンとよく似た働きがあることから、更年期障害や骨粗しょう症の予防や改善に効果があるといわれています。
一方、高麗人参にも含まれているサポニンは、血管を拡張する働きがあり、血流を改善する効果が期待できます。また、血管に付着したコレステロールや中性脂肪を洗い流す作用があるため、肥満予防にも役立つとされています。
さらに、イソフラボンやサポニンには二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドを排泄する働きがあるとされています。
葛粉の選び方
葛の根に含まれているでんぷんを精製し、粉にしたものが葛粉です。葛粉を選ぶ際は、必ず「葛粉100%」と記載されたものを選びましょう。安価で販売されている「葛粉」の多くは、表示をよく見るとジャガイモやコンスターチなどを混ぜたものです。
本葛はそもそもの生産量が少なく、手間暇かけて作られるため希少で高価ですが、その分、体を温める作用や炎症を抑える作用、関節痛や筋肉痛を和らげる作用など、さまざまな健康効果が期待できます。