各球団本格化する戦力外通告、今季注目すべき点は・・・
プロ野球の第1回戦力外通告期間が10月4日に始まった。初日は楽天が功労者でもある藤田一也内野手に、巨人が2018年ドラフト5位の松井義弥内野手へ通告。その後、各球団も続いた。
昨年は新型コロナウイルスの感染拡大により、開幕が3カ月延期された異例の日程。戦力外通告期間も2度に分けず、1度に統一されていた。11月2日から日本シリーズ終了翌日までが昨年の宣告期間だった。
今季は再び期間を2度に分ける従来の形式に戻った。第1次通告期間は10月4日から25日まで。第2次通告期間はクライマックスシリーズ(CS)の全日程終了の翌日から、日本シリーズ終了の翌日までとなった。日本シリーズに出場し、終了翌日に移動を伴う場合は翌々日までとなる。なお育成選手への通告期間は10月4日から29日までの一度となっている。
戦力外通告を受けた選手たちが再起をかけるNPB12球団合同トライアウトは12月8日に開催予定。場所は公表されていない。
とはいえ、戦力外通告を受けた選手たちの返り咲きが、決して簡単な道のりではないことは皆さん重々承知のことだろう。
昨年は12月7日、神宮球場で実施されたトライアウト。異例の現役復帰を表明した元日本ハムの新庄剛志ら56人が参加した。結果的にNPBの支配下契約を勝ち取れたのは、わずか2人。いかに狭き門であるかを物語っている。
その2人にしても、今季満足のいく働きができたわけではなかった。
昨オフにヤクルトを戦力外となった風張蓮投手は、DeNAと支配下契約を結んだ。今季1軍では5試合に投げて、防御率7・71。イースタン・リーグでは21試合に投げて、1勝1敗、防御率4・70という成績に終わった。今オフの戦力外通告期間2日目となった5日、DeNAが公表した戦力外9選手の中に、風張の名前があった。わずか1シーズンで、再び戦力外を通告されたのである。