原巨人はどうして「大失速」したのか かつての懐刀が解説

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 リーグ3連覇が期待された今季の巨人はレギュラーシーズン143試合を61勝62敗20分けで3位で終了。特に終盤にきて打線が不振に陥り10連敗を喫するなど、大失速したのが響いた。

 常勝軍団に何が起きていたのか。2012~14年まで原監督の下で戦略コーチ、一軍打撃コーチを務めるなど首脳陣として支えた橋上秀樹氏(現BCリーグ・新潟アルビレックス・ベースボールクラブ監督)が解説する。

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常勝軍団ゆえの・・・


 終盤、特に10連敗時に注目を集めたのは選手の「元気のなさ」「覇気のなさ」という点にもあった。複数の巨人OBからも指摘されたが、橋上氏はこう推測する。

 「今季の戦いにおいていかに終盤にきて選手のモチベーションを上げる、保つことが大事かというのは、ヤクルトと巨人が非常に対照的でした。モチベーションを保っているのはヤクルトでジャイアンツは逆の例でした」

 どのようにしてその差は生まれたのか。ここには、巨人独特のチーム事情があったと見る。

 「モチベーションを保てなくなった原因というのは内部に入ってないから分らないのだけど、やはり、ジャイアンツの選手って、FA選手も含めて一線でやっている選手が多いじゃないですか。そうなると勝手にシーズンの行方とか、先を読んじゃったりする場合がある」

 優勝回数も多く、様々な経験を経ているからこそキャリアが生きることもあるが、弊害もあるというのだ。





ヤクルト3連戦で現れた差とは

「それがプラスに作用することもあれば、逆にそのあきらめるというか『こんなものだな、今年は』と逆のマイナス面も両方ある。今回はマイナス面が出てしまったのかなと。先が読める選手が多いだけに。坂本、丸とか選手の表情を見ていると残念ながら、高いモチベーションを持って、何とか逆転優勝してやるぞという顔には見えなかった」と指摘する。

 特に両チームの勝利へ向かう気持ちの差が顕著に現れたのは10月5~7日に神宮で行われたヤクルト・巨人との3連戦だったという。ヤクルトは主力の村上が初戦からヘッドスライディングを敢行、3戦目は0ー0で迎えた9回に最後は山田の内野安打の間に塩見の激走でサヨナラ勝ちをもぎ取るなど全力野球で次の塁を狙っていく姿勢が印象的だった。

 一方の巨人は連敗が続く中でも、どこか達観したような表情を浮かべている選手が多かった。これには「巨人にとっては相手チームとの目つきとか意識の違いは感じましたよね」と橋上氏もこの3連戦で勝利へ向かう姿勢の違いが浮き彫りになったと指摘する。

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