「Ride in Peace・・・」オートバイのロードレース世界選手権での事故で19歳のデュパスキエ選手が死亡
オートバイのロードレース世界選手権第6戦イタリアGPで死亡事故が起きた。29日にムジェロサーキットで行われたモト3クラスの予選で19歳のジャゾン・デュパスキエ選手(スイス)がアタック中に激しく転倒。医療ヘリコプターでフィレンツェ市内の病院に搬送されたが、30日に死亡した。
デュパスキエ選手の事故死を伝えるモトGPの公式ツイッター
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ロードレース世界選手権での死亡事故は2016年のカタルーニャGP(スペイン)のフリー走行で事故に巻き込まれたルイス・サローム選手(スペイン)以来、5年ぶりだ。モト3は最高峰のモトGP、モト2に続くクラスで、軽量級と表現されることもあるが、世界選手権の格式だ。
デュパスキエ選手はモト参戦2年目。KTMを駆るプルステルGPに所属しており、参戦3年目の山中琉聖がチームメート。今季は決勝最上位が7位でシリーズランキングはイタリアGP直前の時点で10位につけていた。
モトGPの公式サイトなどによると、アタック5周目の第9コーナーと第10コーナーの間で転倒。その際に自身のバイクと絡んだという。セッションは即座に赤旗中断となり、コース上で応急処置が施されて病院に搬送されたものの、命を取り留めることができなかった。
モトGPの公式ツイッターでも「デュパスキエ選手が亡くなったことを報告し、深く悲しんでいます。モトGPファミリー全体を代表して、彼のチーム、彼の家族、愛する人に愛を送ります。あなたを失ってとても寂しいです」と哀悼の意を表し、故人を悼む際に欧米で記される「Rest in Peace(安らかに眠れ、RIP)」の代わりに「Ride in Peace(安らかに乗り続けて)」と締めくくられた。
決勝があった30日に訃報が届くと、モトGPの決勝前にはホームストレート上にデュパスキエ選手のマシンが飾られ、選手や関係者らによる1分間の黙とうがささげられた。決勝後の表彰式でも優勝したファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)ら表彰台に乗った3選手がデュパスキエ選手の母国スイスの国旗を掲げ、早すぎる死を悼んだ。