「Ride in Peace・・・」オートバイのロードレース世界選手権での事故で19歳のデュパスキエ選手が死亡

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最高峰のモトGPクラスの表彰式ではデュパスキエ選手の母国スイスの国旗が掲げられた(スズキ提供)


 今回の事故では他の選手も巻き込まれた。転倒したデュパスキエ選手のバイクに佐々木歩夢が乗り上げてコース外に放り出された。その後に右かかとの骨にひびが入るけがが判明したが、決勝はそのまま出場し、4位と健闘した。

 モータースポーツは安全性が高まっており、F1でもコックピット部分は国際自動車連盟のクラッシュテスト(衝突安全試験)をクリアする必要があり、運転席上部には「ハロ」と呼ばれる草履の鼻緒のような形状の保護装置が取り付けられている。

 昨季のバーレーンGPでもハースに所属していたロマン・グロジャン(フランス)がコントロールを失ってガードレールに激突する炎上事故に巻き込まれたが、命に別状はなかった。ハロがなければ、死亡していた恐れがあったとも指摘されている。

 一方、オートバイのレースは体がむき出しのままライディングする。2018年から着用型のエアバッグの装着が義務づけられ、サーキット自体の安全性も向上しているが、転倒やクラッシュで選手がはじきとばされることは日常茶飯事。危険と隣り合わせでレースを続けている。

 ロードレース世界選手権に出場した日本人では過去に石川岩男(1983年、500cc)、若井伸之(93年、250cc)、加藤大治郎(2003年、モトGP)、富沢祥也(10年、モト2)の4選手が命を落とした。

 思い出されるのは大治郎選手の事故。鈴鹿サーキット(三重)で開催された日本GP決勝で起きた。130Rからシケインの間で発生したアクシデントで、記者も現場で取材をしていた。その後、事故調査委員会が設けられ、事故の全容解明がなされたが、オートバイ固有の振動現象など複合要因によって引き起こされたものとされ、いまだにふに落ちない部分はある。

 十分に安全を確保しながら激しくバトルをする。それは無理難題なのかもしれないが、デュパスキエ選手をはじめ、レースで散った多くの選手の命を無駄にしてほしくはない。

[文/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)






※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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