田口麗斗と広岡大志の電撃トレードが異例のタイミングで発表された理由とは
現在の球界を悩ませているのが、コロナの影響を受けた新外国人の入国問題。昨年末から外国人の新規入国が停止された。その後、緊急事態宣言まで発令されて、あらゆる分野において外国人の新規入国がストップしている。プロ野球界も状況は同じ。事態を見越して早々に手を打った広島だけが、新外国人のクロン来日に成功しているが、それ以外の球団、新外国選手は来日に全く目途が立っていない。
首都圏4都県への緊急事態宣言は3月7日まで残ったまま。それも同日に解除されるかどうかは、現時点で五分五分の見通しという。さらに、宣言が解除されたとしても、新外国人の入国停止が再開されるかどうかは保証されていない。そもそも入国停止措置はコロナの感染拡大によるものではなく、厳密には世界中で流行した変異種の出現によるもの。ワクチンの普及で世界的に感染拡大は抑えられつつあるが、変異種の脅威は全く収まっていない。緊急事態宣言の解除は国内の感染状況次第で判断されるが、入国停止措置は世界的な変異種の行方次第で決まってくるものなのだ。
新規入国停止措置が決まって以降、球界では「これで戦力補強の手段が限られてくる。トレードに頼らざるを得ない球団も出てくるだろう。移籍が活発化するのでは」と指摘する球界関係者は多かった。キャンプを経て、戦力的に足りない部分が分かり、もしくは故障者が出て補強が必要になるポイントが明確になる。例年ならそこを助っ人と呼ばれる新外国人選手で埋めてきた。その作業ができなくなり、日本では比較的消極的だったトレードに走らざるを得ない事情がある。
直前の2月27日には、楽天・池田隆英投手と日本ハム・横尾俊建内野手の交換トレードが両球団から発表されたばかり。巨人・ヤクルトのトレードと共通するのは、日本ハムとヤクルトが抱えていた先発投手陣への不安だ。その見返りとして、将来有望な野手を放出している。外国人の新規入国停止への懸念がなければ、メジャーのFAで浮いている投手や、カットされたメジャーキャンプ招待選手らを補強すれば良かった。それが叶わない環境があった。
オープン戦が始まり、開幕直前になると、例年駆け込みトレードが1件程度見られるものである。今年はその程度に留まらず、移籍市場が活発化する可能性が大いにある。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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