あの「ベストスクラム」が会心のガッツポーズを生んだ!具智元がシックス・ネーションズの展望を語る
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今年3月から7カ月以上中断されていた「ラグビー欧州6カ国対抗戦シックス・ネーションズ」が、10月24日(土)に大会再開を迎える。
WOWOWでは10月24日(土)の第4節から、優勝が決まる31日(土)の最終節までの全4試合が放送される。
10月11日(日)に放送された特別番組「日本代表緊急出演!! 欧州ラグビー再開!シックス・ネーションズ優勝争い徹底解説SP!」に、昨年のラグビーワールドカップで日本代表として全試合に出場し、史上初のベスト8入りに大きく貢献したプロップ具智元選手がリモート出演した。番組では代表のチームメイトである田中史朗選手、元日本代表の廣瀬俊朗さん、大西将太郎さんらとともに、シックス・ネーションズの展望や過去の対戦経験のエピソードなどを語った。
写真:WOWOW
前回ラグビーワールドカップにおける具選手のハイライトと言えば、アイルランド戦前半34分の会心のスクラムで見せたガッツポーズ、そしてスコットランド戦前半21分で負傷交代後に見せた無念の涙だろう。番組冒頭で具選手は笑顔で大会を振り返った。
「日本に来た時から一番の夢の大会でした。結果を残すこともできたので、うれしいことばかりの大会でした」
その「うれしいこと」として挙げられるのは、やはりアイルランドからの勝利だろう。スクラムで優位に立ったことも勝因のひとつだが、逆に日本代表がスクラムでペナルティを取られた場面もあり、具選手はアイルランドのスクラムについてこのように振り返った。
「アイルランドはスクラムが強くて、押してくることは分かっていたのですが、ファーストスクラムでずらしながら回されて、自分たちも(レフリーは相手のペナルティを)取ってくれるだろうと思って足が止まってしまい、うまく回しながら反則を取られてしまいました。レフリーには『(アイルランドは)回しているだけ』と日本語で言いましたが(笑)」
だが、日本代表のフォワード陣はすかさず修正し、前半34分にあのスクラムを迎える。
「アイルランドはファーストスクラムとまったく同じことをしようとしてきました。でも日本代表は8人で固まって3番(右プロップ=具選手)を助けてくれるようにしてみんなでまっすぐ前に出ることができました。きれいなベストスクラムでした」
会心のガッツポーズは「ベストスクラムだ」という実感から生まれたのだろう。