【現役引退】「見るたびに泣く」ほど感動した巨人・亀井のサヨナラ3ラン!山田恵里と鉄平が「印象に残ったシーン」を回想!【独占取材/その3】
2008年の北京五輪、そして昨年の東京五輪ソフトボールで金メダルを獲得した山田恵里。今季限りでの引退を発表した名手は、その偉大なキャリアを通して何を経験し、感じてきたのか。2009年にパ・リーグ首位打者に輝いた元プロ野球選手の鉄平氏を論客に迎え、「ソフト史上最高の打者」に様々な話を聞いた。
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ーープレッシャーへの対処法について聞かせてください。山田選手はキャプテンを務めた東京オリンピックの時に、相当苦しみました。どうやって乗り越えましたか?
山田 プレッシャーから逃れることはできないので、押しつぶされたこともありました。プレッシャーを考えると頭に何も入ってこなくなるので、とにかく良いイメージとか良い言葉を自分自身に問いかけるようにしていました。あとは、プレッシャーを自分一人で背負い込まずに、「大変です」と周りの人に言っていました。それですごく楽になれたので、私はそうして向き合いました。
鉄平 プレッシャーに関しては、山田さんが言っていたように受け入れて軽減させることはしてました。逃げられないので、笑って軽減させるとかね。ただ、僕はそんなにプレッシャーがかかった人生を歩んでないので……。オリンピックやWBCとは無縁で、日の丸を背負った戦いは日米野球ぐらいのものです。でも、体験してみたかった気持ちはありますね。大会前の練習や試合の雰囲気は、どんな感じなのかなと。オリンピックに行った選手はみんな、すごい緊張感というかプレッシャーだったと口を揃えて言うんです。自分はその経験がないし、そこまで緊張したことがないので、興味がありましたね。
ーー鉄平さんが印象に残っているソフトボールの試合は?
鉄平 2008年の優勝のシーンですね。最後のアウトを取った場面は、サードゴロでしたよね。ちょっと一塁への送球が低かったんです。そのボールをファーストの人が地べたに這いつくばるようにして懸命に補ったんですよ。プレーに気持ちが凄く出ていて、すごいなと思いました。そのシーンはテレビでよく流れてたのもありますし、その後でウイニングボールを上に投げちゃって、あのボールどこ行ったのかなとか気になりました(笑)。
ーー山田選手が印象に残っている野球の試合やシーンは?
山田 巨人の亀井(善行)さんが、前のバッターを何回か敬遠されて、最後にサヨナラホームランをライトに打った試合です。それで泣きながらベースを回ったシーンは、何回見ても毎回泣きます(笑)。やっぱり屈辱的じゃないですか、前のバッターを敬遠して自分で勝負するって。その試合で敬遠の場面が2回あったと思うんですけど、そういう状況で自分に回ってきてサヨナラホームランを打つって本当に凄いですよね。自分がその立場だとしたら、変に力んじゃうと思う。悔しい思いだったりとか、絶対打たなきゃいけないとか、変なプレッシャーを感じてしまうだろうなって思うので、それを最後にホームラン打つのはすごいなと。毎回泣きます。
鉄平 あれはすごかったですよね。2回敬遠で2回とも凡退していて、延長になってからもう一度前のバッターが敬遠されてね。ピッチャーはロッテの大嶺でしたね。亀井は同級生なので、あのシーンは僕も見て毎回泣くんです(笑)。