検討されているF1の予選・新ルールに賛否両論 その内容とは
予選レースを実施しているF3マカオGP((c)RedBull Content Pool)
一方でフェラーリのシャルル・ルクレールは「非常に興味深い。メインレースの決勝はその後に実施されるのだから、決勝の価値が下がることはない。短いレースを思い切ってアタックできる方が面白いし、少なくともそれができる方が僕はうれしいよ」と歓迎の意思を示した。
予選レースを本格的に導入しているのはF3世界一決定戦として位置付けられているF3マカオGP。土曜日に予選レース、日曜日に決勝レースを実施する方式だ。マカオGPは市街地コースが使われ、クラッシュの危険性を常にはらむことから、ドライバー側にとってはメリットとデメリットの両方が伴う。優勝候補のドライバーも予選レースで他車と接触して後退すれば、勝つチャンスを簡単に逃してしまう。
F1では一時、予選順位の下のドライバーが上位グリッドとなるリバースグリッド方式も議論されたこともあった。が、多くの反対意見があり、あっさりと却下された。スプリントレース方式の予選はその対案という。
決勝レースの距離は市街地レースのモナコGPやF1世界選手権に組み込まれた米インディ500を除いて、約300キロがシリーズ草創期から踏襲されている。スプリントレース方式の予選がプラスされれば、事実上、計400キロの2ヒート制レースともいえなくもない。それだと何となく決勝レース前の独特の緊張感が半減するのでないかと危惧してしまう。
かつてF1ではノンタイトル戦も頻繁に行われた。新型コロナウイルス禍で観客の動員にも制限があるだろうから、いきなり公式戦に導入するよりも、今季のシーズン中に欧州のどこかでノンタイトル戦を実施し、そこで新たな予選方式を試して、ファンや関係者の反応を確かめてはいかがだろうか。
[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]
トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
・今すぐ読みたい→
次のステップに脱皮したいホンダ 4度目のF1撤退を決めた「真の理由」とは
ルイス・ハミルトンがF1歴代単独最多の通算92勝目をマーク 未だシューマッハーが優位に立つとされるポイントとは?
角田裕毅の来季のF1デビューが正式決定「F1ドライバーになることは、小さな頃からの夢でした」