原巨人 4連敗! 逆わっしょいのウラにある「3つの誤算」
1週間前は堂々の首位争いをしていた常勝軍団に一気に暗雲が漂ってきた。巨人は8日のDeNA戦(横浜スタジアム)に1ー4と敗れ、引き分けをはさんで今季2度目の4連敗。9月に入ってからは今だ1勝で首位の阪神とのゲーム差は2・5まで広げられた(8日現在)。
先発の山口が5回を投げ7安打4失点と試合を作れず、何より深刻なのは打線だ。不振が続く丸を2試合ぶりにスタメン起用したが3打席2三振で途中交代となった。これで24打席連続無安打と絶不調に陥っている。守備にも乱れが出て、連敗。試合後の原監督は「なかなかチャンスらしいチャンスがなかったですね」と淡々と振り返ったが、勝負の9月にチームの低迷期がくるのは何とも痛い。
さらに負の連鎖は続く。この日、ビエイラの抹消が決まった。ここまで46試合に登板し0勝1敗、16セーブ、32試合連続無失点記録を作るなど絶対守護神として、ゲームを締めてきただけに、代役を務める投手も簡単には見当たらないだろう。
後半戦スタート時には、原監督が選手を鼓舞するためのスローガン「わっしょいベースボール」を掲げるも、いまではまったく「逆」の状況に陥ってしまっている。その原因を探ってみると「3つの誤算」が浮かんだ。
一つ目は「ムチの入れすぎ」が指摘されている。不振が続く丸に対して、一時は原監督は二軍落ちまで示唆したが、結果として「本人が早く結果を出さなければと空回りしているように見える。四球こそ選べているが、バットは遠回りしているし、完全に当てにいっているバッティング。元々、丸は好不調の波が激しく、うまく乗せて使っていかないといけないのだが・・・」(球界OB)。
原監督は期待をかける選手により強い言葉を投げかける傾向もある。「見るにたえない」など叱咤激励の意味で使った言葉の「叱咤」ばかりがクローズアップされ、逆に本人を萎縮させてしまっているというのだ。