原巨人の「大誤算」 最初からつまずいた「FA青写真」
またほかにもFA戦線の目玉の一人、西武・森智哉捕手(27)にも巨人は標的を定めている。19年に打率3割2分9厘で首位打者、パ・リーグMVPを獲得した球界屈指の「強打の捕手」。近年正捕手が固定できないチームにおいて、森獲得は最重要課題ともいえる。こちらは日本一軍団、オリックスとの争奪戦が予想されている。
一方、森獲得においてもハードな交渉が予想される。
「オリックスは森にとっては地元球団。かつてはオリックスジュニアで活躍するなど縁もある。また何よりも直近で行われた日本シリーズの影響です。あれだけの投手陣を誇り、強力な中継ぎ陣もいる。捕手の本能として、あのような投手陣をリードしたいと考えても不思議ではありません」(同)
森は27歳という若さもあり、捕手としてもまだまだ成長したいという強い気持ちは強いという。
第7戦までもつれ込んだ今季の日本シリーズ、日本一に輝いたオリックスでは第1戦でエース・山本由伸の負傷というアクシデントがありながら、チームは26年ぶりの日本一に輝いた。そこには「ナカジマジック」といわれた中嶋監督のたくみな采配と、それに懸命に応える選手の姿があった。中でも宇田川、山崎颯、阿部、比嘉、ワゲスパック、平野と強力な中継ぎ陣が存在感を発揮した。
オリックスは黄金期を迎え、リーグ3連覇も視野に入れる。一方の巨人は2年連続V逸、課題も山積みとなっている。条件面の違いはあれど、選手としての本能がより「強いチーム」を求めることは十分に予想できる。
いずれにせよ、いよいよ始まるFA戦線。昨年はほぼ無風状態だっただけに、久々の盛り上がりに野球ファンも興味深々となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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