コロナ禍に揺れるモータースポーツ界で日本人、日本メーカーによる「偉業」が相次いだ理由とは?
【その4】オジエが7度目王座 トヨタでは初
今季の世界ラリー選手権は3月のメキシコラリーまで順調にシリーズカレンダーが消化されたが、コロナの影響でシリーズが中断。11月に最終戦として予定されていたラリージャパン(愛知、岐阜)も8月に中止が発表された。
当初は全14戦だったが、7戦に短縮され、メキシコラリーと最終戦モンツァラリー(イタリア)の2大会で優勝したトヨタのセバスチャン・オジエ(フランス)が自身2年ぶり7度目のタイトルを獲得した。トヨタには今季から加入しており、フォルクスワーゲン、フォードの3メーカーでチャンピオンとなった。
トヨタにとっては昨年のオット・タナク(エストニア、現ヒュンダイ)に続いてドライバーズタイトル連覇。オジエは今季で現役引退することを公表していたが、来季も続投することを宣言し、11月にトヨタと来季までの1年契約を結んで残留した。来年のラリージャパンでも絶対王者オジエの雄姿は見られるはずだ。
WRCの王者はトヨタに移籍したセバスチャン・オジエ(トヨタ提供)
【その5】山本尚貴が史上初の2度目の国内2冠
国内4輪の実力者、山本尚貴(32)がスーパーフォーミュラとスーパーGTのGT500クラスを制し、2018年以来、自身2度目の国内2大タイトルに輝いた。
過去に両方のシリーズでチャンピオンとなったのは山本以外ではフォーミュラ・ニッポン&全日本GTだった2004年のリチャード・ライアン(英国)のみだ。山本はスーパーフォーミュラではダンディライアンに所属し、2年ぶり3度目の王座獲得。チームクニミツで戦うスーパーGTは2年ぶり2度目の戴冠となった。
今季はコロナ禍で海外から参戦する予定だった外国人選手が入国できない事態が続き、同じシーズンに世界耐久選手権に出場する中嶋一貴らが2週間の自主隔離で参戦できない国内レースが出るなど不測のハプニングが続出した。
山本尚貴がスーパーフォーミュラ、スーパーGTの2冠を2年ぶりに獲得(ホンダ提供)
[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]
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