100回大会「箱根駅伝」の注目選手は?期待の新エース、区間賞候補をピックアップ 「4代目・山の神」誕生の気配も
東海大の花岡寿哉(2年)は、石原翔太郎(4年)の後を継ぐ、時期エース候補だ。昨年の箱根は1年生ながら3区6位と好走した。今季は関東インカレ10000mで日本人トップの2位と素晴らしい走りを見せると全日本大学駅伝は7区7位、箱根駅伝予選会は体調が悪い中、総合58位、部内3位で予選会突破に貢献した。2年生ながら今やチームに欠かせない主力で、両角速監督も「往路での主要区間を任せられる」と、花岡をエース区間の2区に起用した。「今季は石原さんと一緒に練習させてもらい、エースとしての心得を学びました。石原さんには気持よく走ってもらいたい」と卒業する石原にエールを送る意味でも箱根での快走を自らに課している。
今回は、「4代目・山の神」が生まれそうな気配がする。
区間エントリ―で山本唯翔(城西大4年)、若林宏樹(青学大3年)が5区に決まり、山川拓馬(駒大2年)は補欠登録に回ったが、5区候補のなかで最も目を引く存在が吉田響(創価大3年)だ。吉田は「区間新を出して山の神になりたい。それが最大の目標」と5区、山の神への意欲を隠さず、箱根駅伝で有言実行を実現しようとしている。実際、そう言えるだけの結果を吉田は残してきた。東海大から今年の4月に転校した後、吉田凌(3年)とともに刺激し合い、出雲駅伝では3区区間賞、全日本大学駅伝では5区区間新の走りを見せ、創価大の躍進に貢献。現在、2大会連続で区間賞を獲得中で、箱根5区で区間賞を獲れば、前人未踏の3大会連続での区間賞になる。細く、小さな身体を活かしてリズムよく坂を上っていくので、「3代目山の神」の神野大地にスタイルが近い。「今回の5区は強い選手が多い。その中で一番を取って自分が山の神であることを証明したい」と自信満々に語る通り、「4代目」に名乗りを上げそうだ。
他にも2年連続で3冠を目指す駒澤大主将の鈴木芽吹(4年)、全日本大学駅伝7区区間賞の平林清澄(国学大3年)、昨年箱根2区区間賞を獲得した吉居は2区を駆けることが決まり、今回の2区も熱い戦いになるだろう。
第100回大会で歴史に名を刻む選手は、誰になるのだろうか――。
[取材・文:佐藤俊]
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