巨人・長野 電撃復帰の裏に球界屈指の「人情派フロント」の存在
そしてこの鈴木球団本部長といえば、これまでも数々の驚愕のトレードを成し遂げた辣腕フロントとしても知られる。
今年に入っても、6月にメジャーから国内復帰となった秋山翔吾外野手を獲得。ソフトバンク、古巣の西武と3つ巴の争いとなる中、交渉にあたった鈴木球団本部長は「来てくれたらチームの財産になる」と秋山の人間性を高く評価、長期プランを示した上で、秋山自身が目標としている「2000本」の話題に触れるなど、選手の琴線に触れるトーク術で獲得に結びつけた。
ほかにも有名なのは2014年オフにメジャー帰りの黒田氏、阪神との契約を終えた新井氏のW復帰をアシストしたこと。
「ドジャース、ヤンキースで活躍した黒田が古巣に復帰すると聞いたとき球界誰もが驚きました。鈴木本部長との絆があったことは有名な話です。新井の古巣復帰も悩んだ彼にしっかりサポートを申し出るなど、そこまで選手と関係性を築ける人物であり、球界内でも人間力の高さは知られています」(球界関係者)
異例の無償トレードの裏には球界屈指の「人情派フロント」の存在があったというのだ。
移籍が決まった長野に対しては、広島の松田オーナーもこう激励したという。12月一杯は球団施設の使用を認めた上で「しっかり体を鍛えて、向こうに行くときにびっくりさせてやれと言われました」と長野は心温まるやり取りを明かした。
来季は39歳シーズンを迎える長野。古巣でもうひと花咲かせることができるか。V奪回を目指すチームの大事なキーマンとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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