2年ぶりに復活の交流戦 コロナの影響による今季限りの「特別ルール」とは?
プロ野球の交流戦が25日から2年ぶりに復活する。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて開幕が3カ月遅れて、交流戦を実施できなかった。長く見ることのできなかった夢の対戦が実現し、新人だけではなくプロ入り2年目の選手も交流戦は初体験となる。
一方で依然として残るコロナの影響は、復活した交流戦でも避けることができなかった。NPBは開幕前日の24日、臨時の12球団代表者会議をオンラインで行い、今季限りの特別ルールを採用することを決めた。交流戦という枠組みで確保されている日程は、最後の予備日である6月17日まで。同18日からは同一リーグ内での対戦が再開される。そこで、6月17日までに交流戦の全日程を消化できなかった場合、6月17日終了時点の勝率第1位球団を「交流戦優勝球団」とすることを決定した。
5月頭には集団感染が起きた日本ハムが4試合の延期を余儀なくされた。そして広島は計12人もの陽性判定者を出し、21~23日の阪神3連戦が延期となったばかり。24日現在では、25日からの西武3連戦が実施できるのかどうかも決まっていない。感染力の強い変異株の流行により、こうした感染事例が球界では相次いでいる。すでに日本列島が梅雨入りしていることも重なり、雨天中止と集団感染のリスクというダブルパンチで、全日程が消化できるかは不透明なところだ。その不測の事態に備えて、優勝球団決定ルールに特例を設けた。
今回の特例では、優勝球団は「15試合以上消化、かつ勝率5割以上」という規定も定めた。交流戦は各球団、全18試合を戦う。ただし消化が15試合に満たない球団でも、未消化試合を負け数として加算し、その勝率が1位球団を上回る場合は、その球団が交流戦優勝球団となる。また、条件を満たす球団が一つもない場合は、全球団が未消化試合数を負け数として加算し、その勝率によって優勝球団を決定する。