「最強PV老人」張本勲はなぜバズりまくるのか
「テレビの前で文字起こしして記事を書いて、それでも記者か。自らの足で現場に赴いてこそ、記者ではないのか」
正論です。しかし、やめろと言われても今では遅すぎた。テレビの文字起こしで稼ぐPVは今となっては、ネットニュースで商売するメディアにとっての大きな収入源。その中でもドル箱コンテンツがハリさんの「喝」「あっぱれ」なのです。
すると、どうでしょう。張本さんは明らかにオンエア後、ネットでバズることまで考えて、発言しているように思われます。2月10日のオンエアでは、広島から巨人に移籍した丸選手の今季について問われ、ハリさんはこう語りました。
「三振が多いんですよ。三振の多いバッターは良くないですよ」
2年連続セ・リーグMVP男に「良くない」と断言できるのはこの男だけでしょう。オイシイ発言に食いつくネットメディア。すぐさまウェブニュースとして全国津々浦々のスマホの中を席巻します。すると人々は「次週はハリさん、何言うかな」と日曜朝にチャンネルを合わせ、視聴率アップにつながる。テレビ局、ネットメディア、ファンが誰も損をしていない。全員がハッピーになれる。最高のビジネスモデルがそこにはあるのです。
最後に(3)です。前述の「丸が三振が多い」という情報は、実は2月7日付のスポーツ報知で丸自身が前巨人監督の評論家・高橋由伸氏に明かしていたものです。紙面には昨季のセ・リーグ三振数ランキングがあり、1位は丸の130でした。リーグNO1バットマンの意外な「弱点」。ハリさんはおそらく、ここに食いついたのだと推察できます。
そうです。普段からスポーツ新聞を熟読し、オンエアの一瞬に備える-。しっかりとした準備があってこそ、「最強PV老人」の座に君臨できるのです。
広告会社もPR会社も、何とかPVを稼ごうと思案を重ねる現代のネット社会。地道な努力なくして成功なしと、張本さんは毎週日曜日、我々に教えてくれるのです。
ハリさんに、あっぱれだ!
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]