ダルビッシュから「高野連のドン」まで・・・闘いに明け暮れた張本勲の2019年
「張本勲対高野連」
「張本対ダル」の場外バトルが注目を集めた結果、「佐々木朗希」の名は野球ファン、スポーツファンの枠を飛び出し、広く世間一般に知られることになったのです。在京スポーツ紙のデスクはこんな見解を示しています。
「佐々木君が決勝に投げた結果、僅差で負けて甲子園に行けなくても、ここまでのニュースにはならなかったと思います。『張本対ダル』が話題になったことで、老若男女に『佐々木朗希』の名が刻まれた。二人のハイパーインフルエンサーがガチでバトルを繰り広げたわけですから、PR効果は絶大だったと言えますね」
師走になってもハリさんの舌鋒は鋭いままです。次に噛みついた相手は日本高野連。12月13日から3日間、プロ経験者が高校生や大学生への指導が可能になる「学生野球資格」を回復するために受講が必要な研修会が行われ、元マリナーズ外野手のイチロー氏さんらが受講したことについて、番組でこう発言しました。
「こんなくだらん制度をやめてもらいたい。最高の技術を持った人がアマチュア、子ども、技術がまだ足りない未経験者に教えるのに研修、必要なの?」
最高峰の世界で研鑽を積んできたプロへの敬意が足りない。なぜイチローほどの人間が3日間も拘束され、座学に臨まねばならないのか-。そんな張本発言に正々堂々と反論したのは「高野連のドン」こと田名部和裕理事でした。プロアマの健全化に務めるなど、高野連ひと筋の73歳です。
「サンデーモーニング」が放映された12月15日の午後、「張本勲」の名前こそ出さなかったものの、報道陣にこう説明したといいます。
「名だたる名選手に、僕らが教えるということではない。現状を知ってもらおうというものです」
学生野球を取り巻く現状は以前と大きく変化している。いくら技術力に優れた元プロであっても、教育者として指導の現場の「リアル」を認識した上で、アップデートしてほしい。なるほど、これも一理あります。前述のウェブニュース担当者はこう分析するのです。
「『張本』だけでPVを持っているのに、これが『バトル勃発』となると一気に数字が跳ね上がります。しかもダルビッシュも高野連も、巨大で強靱です。そういう意味で、張本さんは今でも『現役選手』として“グラウンド”に立ち、ヒットを量産している。『奇跡の79歳』と言えるのではないでしょうか」
そんなハリさんは2020年6月19日、80歳の「傘寿」を迎えます。アンチの存在も影響力の副産物。いくらシェンロンであろうとも、このコーナーを消し去ることは不可能でしょう。
ハリさんに、あっぱれ!
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]