西武・平良、先発転向直訴で保留 「切実に求めたもの」とは
メジャーリーグでは現在、最も年俸を稼ぐポジションは先発投手だ。複雑な複数年契約を年数で割って平均年俸でみた場合、歴代最高額は現在メッツのマックス・シャーザーの4333万ドル(約60億円)。3000万ドル超えのエース投手が数人いる。一方で中継ぎは、エースクローザーでも2000万ドル(約28億円)には届かないのが現状だ。
加えて、投球イニング数は少なくても、毎試合ブルペンでの準備などを余儀なくされ、時には連投も強いられる中継ぎ投手は、先発以上に勤続疲労が重いとみられている。1シーズン、中継ぎで鉄壁の投球を誇った救援投手が、翌シーズン以降はさっぱりというシーンは、何度も繰り返されてきた。
野球選手としてのキャリア、評価を考えた場合に、中継ぎよりも先発の方が有利なのは誰の目にも明白なのだ。
もっとも、平良は救援で代えが効かない存在感を示してきた。球団としてもおいそれと応じるわけにはいかない難しい状況がある。
渡辺久信GMは「気持ちは分かる」と理解を示した上で、「彼はスペシャルだから簡単にはいかない。彼なりに自分のキャリアなども考えた上で転向を希望しているけど、チームで戦っている」とこぼした。
両者は4日にも再交渉するという。ただし、すでに球団側が示した妥協案を平良は拒絶しており、歩み寄りの余地は果たしてあるのか。しこりを残す着地となり、パフォーマンスにまで悪影響が出るような事態だけは避けたい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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