OL生活を経て復帰の伊調馨「日々やってきたものをやらないと、こんな体に…」

タグ: , , 2019/7/8

肩の荷が下りたように、最後は晴れやかな表情

 自力での五輪出場の可能性は消えた。階級を変えて五輪出場を目指す選択肢もあるが「57キロ級で復帰すると決めたので、階級は変えない。今は(川井の世界選手権の結果を)待つ立場」とした。もし、川井が世界選手権でメダルを獲得できなかった場合、12月の全日本選手権で川井が優勝すると五輪代表に決まる。伊調から見れば、この全日本選手権で川井に勝ち、さらに再び行われるプレーオフで勝てば逆転で五輪代表となる。ただ17年、18年と世界選手権で優勝している川井が表彰台を逃すことは考えにくく、事実上の「終戦」といえる。

 「ブランクを埋めるのが難しかった」とこぼしたのは、正直な思いだろう。昨年2月に日本協会の強化本部長だった栄和人氏(59)によるパワハラ問題が発覚し、心身ともに疲弊した。2年間レスリングから離れ、OL生活を送った。昨年10月に実戦復帰したが、35歳にとって2年のブランクは想像以上だった。もともと練習を重ねて調子を上げていくタイプだけに、ケガも重なって練習が制限され「日々やってきたものをやらないと、こんな体になってしまうのか」。プレーオフ当日は痛み止めを飲み、百戦錬磨の経験でカバーしようとしたが、24歳の若さにはかなわなかった。

 遠のいた自国開催での東京五輪。「4年前に来てほしかった」と笑い「自分にしかできないことに挑戦できたことはすがすがしい。選手として、指導者として、レスリングに携わっていきたい気持ちは変わらない」と語った。

去就は明言しなかったが、一時代を築いた女王は肩の荷が下りたように、最後は晴れやかな表情だった。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「アスリート/セレブ」新着記事

『CoCoKARAnext』編集スタッフ・ライターを募集

CoCoKARA next オンラインショッピング

PICK UP 【期間限定販売】浅倉カンナ ラストファイトメモリアル 拳トロフィー

浅倉カンナの左拳を本人から腕型を採取し、トロフィーとして完全再現させていただきました。 血管やしわの細部までに忠実に再現した、大変貴重なトロフィーとなります。

商品を見る CoCoKARAnext
オンラインショップ

おすすめコラム