野球・松田宣浩と格闘技・堀口恭司が対談【後編】、強者の意識の差、失敗との向き合い方
試合のペースとメンテナンス
松田:野球は月曜以外の週6日試合があって、いい時も悪い時も次の日、次の日って試合ができますけど、格闘技は年間3試合~5試合。一年間の試合数が少ないですけど、そういうことはどう思われていますか?
堀口:そうですね、コンタクトスポーツなのでそんな数をできないんですよね。それで減量、体重コントロールもあるし。気持ち的には、2、3ヶ月空くので作りやすいといえば作りやすいんですよね。逆にでも、野球みたいに毎日ある方が自分はありがたいって思いますけどね。慣れるじゃないですか、試合の感覚に。格闘技って多い選手でも年に3~5回なので、試合の会場に慣れる選手ってそんなにいないと思うんですよ。だからみんなあがっちゃうと思うので。自分はバカなのであがらないですけど(笑)。だから、試合数もうちょっと増やしてもいいかなと思いましたけど、そうなるとコンタクトスポーツなので体も壊れてくる。そこらへんが難しいかなと思います。
ーー前回の試合が昨年の8月で、復帰予定の9月は久しぶりの試合。感覚がよくわからないとか、想像しにくいところは?
堀口:そうでもないですね。自分は2ヶ月スパンとかで出ていたので。試合の感覚はどうのこうのっていうよりも、練習でできるので。(試合間隔が離れていることへの)ビビリっていうのは全くないですね。
松田:そう思うと毎日ある方が慣れますね。慣れちゃダメだと思うんですけど、毎日時間が経てば必ず試合があるので。そう言った意味では、うまいリズムに乗れば、流れに乗って一週間戦える時があって。そういう感じでずっとやらせてもらっているので、連続試合も5年続いている感じがする。パタッと止まると、僕もヤバイなって感じがします。
堀口:週始めにいい流れが作れなかったら、それがきちゃいますよね。
松田:そうですね。嫌でも起きたら試合なので。週始めの火曜日水曜日は大事ですよね。いかに頑張って週末迎えて、1日休んで少しリセット、また週始めって感じでやりますよね。
堀口:すごいですよね。体とかのメンテナンスってどうされているんですか?
松田:流れのままっすね(笑)。(球場で)マッサージもやりますけど、だからって違うところへ(マッサージへ)行く気力も時間もないし。基本的に月曜日は移動なので、メンテナンスっていうのはなかなかできないですよね。
堀口:専属のマッサージ師とかに頼っているんですか?
松田:全部球団の中でやってしまうんですよね。僕は全くやってないですけど、個人トレーナーを雇ったりしている(選手もいる)んですけど、それは球場外でやらないといけない。自分で他の施設を探してそこでやるんですけど、僕はそれが無理なんですよ。全部球場で済ませたいんですね。
堀口:まぁ面倒くさい(笑)
松田:そうなんですよ。ウエイトとかも違うところでやって球場に行くとかができないですね、面倒臭いので(笑)
堀口:自分もそういうところありますね。
ーー野球選手の場合はシーズン終わってから年明けくらいまでがオフ。堀口選手の場合のオフは?
堀口:オフって日曜日くらいですね(笑)。1ヶ月休むとか、そういうのはないですね。(RIZINの試合のない1~3月は)来年からは、ベラトールが呼ぶかもしれないですよね。そうしたらオフなんてなくなっちゃいますよね。
ーー疲れは取れる?
堀口:そうですね、あまり休みたくないので。一週間休めば平気かな~って思っちゃうので。空手やっていた時とか、それが普通だったから、そこは問題ないかな。だから今の怪我している状態、休まないといけない、何もできない状態がすごくキツイです。