元オリ助っ人が語った吉田正尚 メジャーでの成功を確信させた日本時代の態度「あいつは違う。正真正銘の完璧主義者だ」
入団間もないころは、その技量に疑念の声が上がっていた吉田。しかし、彼はそうした声を吹き飛ばすような活躍を見せている(C)Getty Images
今季から鳴り物入りでメジャーリーグの世界に飛び込んだ吉田正尚(レッドソックス)は、新人王候補に名を連ねるブレイクを果たしている。この成功の背景には、あくなき向上心とかねてからの入念な準備があった。
磨き抜かれた打撃センスは海を渡っても発揮され続けている。開幕から4月19日時点までは打率.167と低迷していた吉田だが、徐々にメジャーリーガーたちのボールにアジャスト。それに伴って数字も着実に向上し、現時点で打率.308、出塁率.381、長打率.483、OPS.864をマーク。レッドソックスと締結した5年9000万ドル(約126億円)の大型契約にふさわしい結果を出している。
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もっとも、レッドソックスとの契約当時に吉田には「価値はレッドソックスの支払った半分以下だ」(米メディア『Bleacher Report』)という声も小さくなかった。他のメジャーリーガーたちに比べ、決して体躯が大きいわけではない彼のポテンシャルを疑問視する声はおそらく本人にも届いていたはずだ。それでも吉田はブレなかった。
そんな日本人スラッガーの成功を確信していた男がいる。2020年から約2年間、オリックスで苦楽を共にしたアダム・ジョーンズだ。
メジャーでも通算282本塁打を放った実績を持っていたジョーンズ。彼は来日時に吉田からアメリカの情報を事細かに聞かれたという。現地6月17日に米スポーツ専門局『ESPN』の取材に応じた元大物助っ人は、日本の天才との日々を振り返っている。