大偉業は驕りなき努力の賜物 井上尚弥が明かしたタパレス粉砕の瞬間「本当に効いているか分からなかった」
「ポイント的にリードしているというのは感覚的に掴んでいました。でも、非常にポーカーフェイスで……本当に効いているかが分からなかった。なので、正直、10ラウンドに倒れた時には驚きました。ただ、相当良いパンチを蓄積させていたので、相当ダメージはあったのかなと思います」
試合前に井上は「相当ピリついた展開になる」と、タパレスに対する警戒を口にした。下馬評で「有利」という声が大半を占めていた一戦でも抜かりはなかった。試合前2か月間には、メキシコ人の相手4人と、普段の1.5倍となる116ラウンドのスパーリングを実施。徹底的に己を追い込んだ。
世界的な快挙がかかった大一番で、最終的に差を生み出したのは、周囲の風潮にも流されず、己を磨き上げた鍛錬の賜物だったと言えよう。
[取材・文/羽澄凜太郎]
【関連記事】井上尚弥が”圧巻”の10回KO勝ち!世界2人目、アジア初の2階級4団体統一王者に
【関連記事】もはや「圧勝」は堅い? 元世界王者たちが怪物・井上尚弥に「尋常じゃない」と脱帽「あいつが日本で負けるわけがない」
【関連記事】井上尚弥、“史上初”の快挙へ! 試合前会見でタパレスを横目に油断はなし「自分のキャリアを考えれば、まだまだ通過点」
1 2