「『すげぇな、こいつ』と心底思った」井上尚弥の“圧勝”を見た英敏腕トレーナーが告白「今のイノウエに弱点はない」

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 コールドウェル氏が、そう語るのも無理はない。当時、10年間無敗の“絶対王者”に君臨し、身長差で10cm、リーチ差で12cm上回っていたマクドネルに井上は初回から猛ラッシュを展開。そのままリングに沈めたのだ。

 手塩に掛けてきた“最強”の愛弟子が、わずか1ラウンドで打ちのめされる。衝撃的な現実を突きつけられた一戦を「間違いなく怪物を見た」とも回顧するコールドウェル氏は、「もう今のイノウエに弱点は存在しない。パワー、ボクシングIQ、そして技術に加え、彼はタフで、本当にとんでもないやつだ」と強調。そして、ネリ戦での勝利を結論づけるように、こう論じている。

「信じられないようなメンタリティ、能力、IQ、タフネス、パンチの力、そしてショットの的確に打ち出す判断力……全てが備わっているんだ。そして無闇に体重を上げて、新しい階級で自分の道を見つけるような無駄な試合はしない。とにかく自分自身にとってベストな相手と真っ向勝負を挑む。それが彼の自信と能力の高さを物語っている。今の階級にステップアップしてすぐにスティーブン・フルトンと戦う姿を見て、私は『すげぇな、こいつ』と心底、思わされた。イノウエは非現実的な存在だよ」

 かつてのライバルに「弱点がない」とまで言わしめる井上。そうした声は、彼の異能さを十分に物語っていると言えよう。やはり「怪物」は異次元だ。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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