井上尚弥、村田諒太が「天才」と仰ぐ伝説のボクサーが感じた井上尚弥の進化
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12月13日にボクシング世界バンタム級4団体王座統一戦が行われ、WBAスーパー・WBC・IBF世界バンタム級王者の井上尚弥が、WBO世界バンタム級王者のポール・バトラーに勝利。アジア人初、史上9人目の4団体統一王者となった。
試合は11回1分9秒で井上がKO勝ち。防戦一方のバトラー相手に攻めあぐねたが、強烈なボディーでリングに沈めた。
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同試合を観戦した、ロンドン五輪ボクシング・フライ級日本代表で、井上尚弥が「第二の師匠」と慕う須佐勝明氏は、「ここまで差があると思わなかった。それだけ、井上選手はすごい力があるということを見せつけてくれた。このような試合展開でも最後に決めきるというのは、さすがです!」と4団体統一王者に感服。
さらに同氏は、「バトラー選手は顔が小さくて、ガードも硬いので、打つ面が少なかった、当てづらかったのかなとも思います。それでも、井上選手は1ラウンドで主導権を掴んで、それをずっと保持しながら辛抱強くチャンスをうかがっていましたね。11ラウンドまでいったのは、バトラー選手と打ち合えなかったから。6、7ラウンドくらいで井上選手が誘い出しても、それに応じることなく、徹底してガードし、スタミナの落ちてきた後半に戦う姿勢を貫いていました。バトラー選手は打ち合いを好むタフな選手ですが、井上選手のパンチの威力に圧倒されて、なかなか手を出せなかったというところもあると思います。それだけ井上選手のパンチは非常に脅威。あとは、井上陣営からしても戦略的に準備してきていましたし、無理して倒し切りにいかなかった可能性もあります」と考察した。