井上尚弥は「衰えたわけではない」 元世界2階級制覇王者が“衝撃ダウン”に持論「調整ぶりも印象的。臆病になったわけではなかった」
その上で、マリナッジ氏は、井上が鮮烈なダウンを喫した2回の場面について「まず、カルデナスがリングに相応しい存在であることを示したと言える」と指摘。挑戦者のポテンシャルをしっかりと分析しつつ、「イノウエが衰えたわけではない」と持論を展開している。
「ダウンしたからといってイノウエが極端に衰えているというわけではない。今の階級では、これまでよりも相手に痛めつけられる可能性はある。同時に、かつてのように強烈な一撃で相手を仕留めることも難しくなっている。結局のところ、ファイターのパワーは、階級が上がってもなかなか向上はしない。イノウエは以前よりも相手を崩すことに苦労しているかもしれないが、それでも相手をノックアウトはできている」
他でもない井上自身が「階級をひとつ上げるのはそう簡単なものじゃない」と警鐘を鳴らしてきた階級上げ。その難しさを説くマリナッジ氏は、さらにこう続けている。
「試合の中でショットガンジャブを復活させ、コンビネーションやボディショットを巧みに組み立てたイノウエの調整ぶりも私には印象的だった。ダウンを喫した後も、彼は決して臆病になったわけではなかった」
次戦は今年9月にWBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との対戦が内定している井上。30歳のウズベキスタン人戦士もカルナデスと同様に狡猾な相手となるだけに、日本の絶対王者がどう立ち振る舞うかは注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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