宇田川が、湯浅がジャパニーズドリーム続々。過去最大昇給率はワケありの米帰りではなく、あの天才?
(C)Getty Images
ジャパニーズドリームとも呼べる昇給率だった。オリックス・宇田川優希が12月6日、契約更改交渉に臨み、年俸450万円から1250万円増の来季年俸1700万円で契約を更改した。
「シーズン後半からでこれだけ評価してもらえてうれしい。来年は1年間通して貢献したい」
宇田川は7月末に支配下登録され、その際に年俸が240万円から450万円に昇給していた。1年前と比較すると、実に608%アップという驚異のアップ率となった。
【関連記事】沢村争奪戦スタート 獲得を視野に入れる「球団の名前」
驚きなのはそれだけではない。支配下登録が7月末なのだから、実働わずか3か月でそれだけの昇給を勝ち取った。1軍デビューは8月3日の西武戦。ビハインドの場面での登板が続き、イニングまたぎの好投が味方の逆転を呼び、初白星がついたのは1か月後の9月8日の西武戦だった。そこからはリードした場面での登板も増え、9月13日の楽天戦で初ホールドをマーク。19試合に投げ、2勝1敗3ホールド、防御率0・81という数字で、チームのリーグ連覇に貢献した。
そして全国のファンに痛烈なインパクトを刻んだのがヤクルトとの日本シリーズでの熱投だった。第4戦でイニングまたぎの好投でシリーズ全体の流れを変えるなど、4試合で5回2/3を投げて無失点、10奪三振。MAX159キロの直球と、落差の大きいフォークを連投する背番号96の無名選手に「こんな隠し玉いたのかよ」とセ・リーグを中心に他球団のファンを驚かせた。「真のMVPは宇田川」「宇田川くんにも何か賞を」と表彰なしの結果にネット上には不満の声があふれた。
ではプロ野球史上、最大のアップ率で昇給を果たした選手は誰なのだろうか。