広島・菊池は残留表明 過去にポスティングでメジャー挑戦を表明し、入札がなかった選手は?
広島の菊池涼介内野手は27日、ポスティングシステムでのメジャー移籍を断念し、新たに4年契約を結び残留することを表明した。順調なら2021年中に海外FA権を取得するが、将来的なメジャー挑戦についても封印することになった。
過去にポスティングシステムでメジャー挑戦を表明しながら、残留した選手は
ポスティングシステムでの交渉期限は、申請後の公示から30日間。菊池の場合は米東部時間で来年1月2日だった。期限が迫る中、メジャーのFA市場で二塁手の動きが遅かったこともあり、交渉はなかなか進展しなかった。身体能力と高い技術を生かした守備は、メジャーでも屈指のレベルにあると評価されていたが、3連覇で途切れた赤ヘル軍団の再起に身を捧げる。
このオフは菊池以外にも、DeNA・筒香嘉智外野手、巨人・山口俊投手と計3選手がポスティングシステムでのメジャー移籍を目指した。筒香はレイズ、山口はブルージェイズと、既に契約合意に達している。
では過去に同システムでメジャー挑戦を表明しながら、残留した選手はいたのか。残念ながらその第1号となったのが、2002年オフに近鉄からメジャーを夢見た大塚晶則投手だった。
このシーズンは脇腹痛で出遅れたこともあり、41試合の登板にとどまったが、2勝1敗22セーブ、防御率1・28と抜群の安定感を誇っていた。
現在のポスティングシステムは、譲渡金を払う意思のある球団はどこでも交渉が可能な、限りなくFA宣言に近いスタイルとなっている。だが、当時は入札制だった。獲得を目指す球団が希望譲渡金を入札し、最高額の球団が交渉権を落札して独占交渉できる。このオフ、大塚の獲得を希望した球団は一つもなく、入札はゼロだった。