【モトGP】ヤマハのクアルタラロがシリーズチャンピオンを獲得「フランス人として初めてモトGPを制覇できてうれしい」
タイトルを決めたエミリア・ロマーニャGPではクアルタラロ(右)は4位でゴール(欧州ヤマハ提供)
ただし、その年は1勝もできず、ランキング5位。マルク・マルケスが19戦中12勝をして6度目のモトGP王者となるなど牙城を崩すことができなかった。ところがそのマルケスが翌2020年にレース中に右腕を骨折し、予後不良も重なって開幕戦を最後に残りレースを欠場。今季もリタイアが頻発するなど精彩を欠くレースが続いたことで、昨季に続いて他のライダーに勝てるチャンスが到来。シーズン5勝しているクアルタラロが2戦を残して今季のタイトルを決めた。
ヤマハの選手からチャンピオンが誕生するのは2015年のホルヘ・ロレンソ(スペイン)以来、6年ぶり。19年はホンダのマルク・マルクス、昨季はスズキのジョアン・ミル(スペイン)と3シーズンとも異なるメーカーの選手がタイトルを獲得しているが、こちらも06~08年以来で、ホンダのニッキー・ヘイデン(米国)、ドゥカティのケーシー・ストーナー(オーストラリア)、ヤマハのロッシの順でシリーズを制した。
栃木・ツインリンクもてぎで行われるはずだった日本GPは新型コロナウイルス感染拡大の影響で2年連続で中止となったが、来季は第17戦として開催予定。「ツインリンクもてぎ」の名称も来年3月に「モビリティリゾートもてぎ」に変更されることが決まっている。
来季は連覇がかかるクアルタラロの包囲網が張られるはずで、2年連続でタイトル争いに敗れたマルク・マルケスも巻き返しに来る。モトGPは群雄割拠の時代に突入している。
[文/中日スポーツ・鶴田真也]
トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)
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