「憧れはコナー・マクレガー」PANCRASEフライ級新王者・鶴屋怜「チャンピオンかつ、人気のある選手に」
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昨年の12月に行われたタイトルマッチにて、見事勝利をおさめ、第8代PANCRASEフライ級王者となった鶴屋怜(20=パラエストラ松戸)に独占インタビューを行い、いかにして格闘家の大物ルーキーが誕生したのか秘密に迫った。
2022年12月25日に神奈川県・横浜武道館で行われた、PANCRASE330『キング オブ パンクラス チャンピオンシップフライ級』において、猿飛流選手(リバーサルジム川口REDIPS)にリアネイキッド・チョークで、2ラウンド1分03秒一本勝ちをおさめ、フライ級の新チャンピオンに輝いた鶴屋。同年4月から主戦場をPANCRASEに移すと、総戦績6勝無敗と無傷のまま王者へ駆け上がった弱冠20歳のファイターは、名門『パラエストラ千葉ネットワーク』代表・鶴屋浩氏の息子として、エリート街道を走り続けている。
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このタイトル戦を振り返った鶴屋は、「1ラウンドで仕留めるつもりが2ラウンドまでいってしまった。手こずってしまった。これからもっと強い選手とやることになればそういう試合も増えるので、いい経験になりました」と、2ラウンドで一本勝ち、完勝ともいえる結果にもかかわらず、悔しさを口にしながらも、先を見据えて冷静に語った。
そんな鶴屋の格闘技のスタートはレスリングだったという。レスリングでも少年時代からその強さは折り紙付きで、小学生時代には全国大会で優勝を勝ち取るなど、圧倒的な強さを誇った。もともと鶴屋自身、「本当は高校に行かずに、格闘技でプロになろうと思っていた」と語るほど格闘技で活躍することへの憧れはあった。しかし父・浩氏に『高校で3年間レスリングをやりなさい』と言われた事で高校進学とレスリングの続行を決めたという。
レスリングを続けさせるという父の決断には、先を見据えた考えがあったのだろう。アマチュアでタイトルを持っている事は、選手にとってもプラスになる。そんな思いに応えるように、鶴屋は高校2年で世界大会出場、3年次には全国大会個人準優勝、団体3連覇という結果を残し、満を持して総合格闘技の世界に足を踏み入れることとなる。