日本ラグビーはプロ化するのか?リーグに求められる「価値」とは
リーグに求められる「価値」とは
女子サッカー界やソフトボール界など、多くのスポーツがプロ化を目指すなか、2016年にはバスケットボール「B.LEAGUE」が設立され、日本のバスケ界は大きく変わった現状がある。それを踏まえ、チャンネルナビゲーターの田中は「ラグビーも早くプロ化した方がいいのでは?」と問いかけると、川村さんはこう答えた。
「個人的な意見としては、もちろんスピード感はあった方がいいと思います。ただ、全世界的に見ると、トップアスリートレベルでプレーしながら、ラグビーを辞めた後の人生がある程度選べる環境にあるということは、凄く恵まれているんですよ。いわゆる有名企業が集まっていて、辞めた後そこに入れるわけですから、それを捨てたくないなっていう選手は多いんですし、最初は社員選手で入りたいですっていう学生さんも多いんですよね。ただ、そうじゃない人もいる中で、どう舵をきっていくか。協会と企業の方々との意見としては、そういう人がいるなら、手助けしながら一緒に盛り上げていけばいいんじゃないという感じなんですよね。」
よりそのスポーツを発展させていくためにはプロ化が大きな近道となるが、一方で、田中は「プロになると、選手を切らなければいけない状況になる」と言及。
これに対し畠山さんは、こう述べている。
「僕はリーグ主導である程度その辺を指導していくべきだと思います。もちろん決定するのは選手なので、リーグとしてちゃんと責任をシステムとして導入すればいいのではと思います。MLBの年金制度まではかなりフェーズはかかりますが、現役時代に選手にお金をしこたまあげて、その使い方まで指導しないと自己破産する選手が出てきちゃうんです。引退したあとは私たち知りませんよという態度をとってしまうと長い目で見た時にその競技の価値を損ねちゃうと思います。現役の時は輝いているけど引退したあと自己破産してるじゃんとなると結局競技の価値を損ねちゃう。そのためにもリーグ側がセミナーを開いて指導するなどすればいいと思います。
よくセカンドキャリアって言いますけど、僕はセカンドの前にファーストキャリアでしこたまお金がもらえるリーグじゃないといけないと思っています。」
さらに畠山さんはこう述べた上で、リーグが持つ価値についてこのように語っている。
「競技をやっている以上怪我もしますし、そりゃあ体も痛いですよ。それで現役中に全然お金がもらえないんだったらサラリーマンしといた方がいいよなって普通考えればわかるんですよ。じゃあなんでラグビーをやるかというと、ラグビーを頑張ったらもしかするとそれ以上のお金がもらえたり。もしかしたら自分がやりたいことの実現が近づくからという価値をリーグが生み出さないといけないと思います。」
W杯にとどまらず、さらにラグビー旋風を巻き起こすことができるか。
ジャパンラグビーの今後に注目していきたい。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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